平下愛佳

スピードや3ポイントシュートはすごく通用した」

女子日本代表はFIBA女子ワールドカップ2026予選トーナメント』初戦のハンガリー戦に65-77で敗れ、黒星スタートとなった。

日本は攻守の素早い切り替えから3ポイントシュートを高確率で決める理想的な展開で、出だしからリードを奪う。しかしハンガリーにすぐアジャストされペイントアタックを抑え込まれ、マークのズレを作れず第2クォーター以降はオフェンスが停滞。また、相手の高さの優位を生かしたインサイドアタックを食い止められなかったことに加え、ファウルトラブルに陥ったことでチームが目指す走り合いに持ち込めなかったことも響いた。

このように反省点はたくさんあるが、同時に、コーリー・ゲインズヘッドコーチのもとで取り組んでいる「ペース&スペース」のバスケットが機能すれば世界の難敵相手でも一気に突き放せることを示せたのは収穫だ。

ハンガリー戦で日本のやりたいバスケットを体現していた1人が平下愛佳だ。故障の影響もあり、今回がパリオリンピック最終予選以来となるFIBA国際大会となった平下だが、先発起用されると3ポイントシュートに加え、速攻のフィニッシャーとしても活躍して12得点をマーク。身体を張ったディフェンスでマイボールを奪うとゴールに向かってすぐに走り出し、目の前が空いたら躊躇なくシュートを放つという積極的なプレーで躍動していた。

試合後、平下はこのように課題と収穫を語った。「ハンガリーは身長があって、リバウンドやピック&ロールからのダイブのところでやられた印象はあります。ただ、日本のスピードや3ポイントシュートはすごく通用したと思います。そこは、これからも自信を持ってやっていけると思いました」

これからの戦いでも避けられない、相手の長身選手のペイントアタックをいかに封じるかについてはこう意見を述べた。「1人で守りきるのは難しいと思うので、人数をかけてプレッシャーを与え、リバウンドは全員で取りに行く。どうにかしてリバウンドをティップして、その後のルーズボールを小さい選手を含めた全員で奪いにいかないといけないです」

この試合のプレーが示すように、平下はゲインズ体制の目指す方向性との相性の良さを大きく感じている。「スペーシングを意識し、相手にとって大きな脅威となるカッティングをどんどんやるようにと指示されています。カッティングをしてパスが来なくてもスペースが生まれるので、どんどん全員で動いてスペースを作っていくのが日本のスタイルです。これは自分のスタイルに合っています。動いて点を取るのがすごく好きなのでやっていて楽しいですし、あとは勝つだけです」

この試合の出だしで平下が見せた、コート上を走り回り、3ポイントとレイアップをどんどん打つ展開こそが日本の目指すべき戦い方だ。今日のオーストラリア戦、平下には日本に流れを引き寄せる起爆剤として大いに期待したい。