八村塁

大差を付けられる展開で、八村とビールは終盤にプレーせず

八村塁の所属するウィザーズはセブンティシクサーズと対戦。第1クォーターから攻守が噛み合わず15-32と大量ビハインドを背負うと、そのままシクサーズに押し切られ、ほとんどの時間帯で2桁の点差を付けられての大敗を喫した。

シクサーズはベン・シモンズが健康安全プロトコルにより欠場。それでも同じくオールスターを欠場したものの復帰を果たしたジョエル・エンビードが攻守に圧倒的な存在感を見せる。このエンビードにウィザーズは苦しめられた。開始1分半、スティールから速攻に転じて左45度の位置から八村がアタックを仕掛ける。対応がやや遅れたエンビードに対し、八村は十分にスピードに乗っており、右半身でエンビードを押さえて左手でのレイアップに行ったのだが、エンビードは完璧なタイミングで長い腕を伸ばしてブロックに成功。ウィザーズに最初の得点を与えなかった。その直後のオフェンスではゴール下まで簡単に侵入し、八村を押し込んでシュートを放つ。これはリングに嫌われたものの、オフェンスリバウンドから押し込んだ。

八村はそのすぐ後に、エンビードのボールロストからの速攻で走り、ボースハンドダンクでチームに最初の得点をもたらす。それでもトバイアス・ハリスとの1対1から良い形で放ったステップバックのシュートがリングに嫌われ、その直後に今度はハリスとディフェンスでの1対1で完璧なブロックショットを決めたかに見えたが、ゴールテンディングと判定されるなど波に乗れなかった。

ウィザーズは攻めで良い形を作れない。シクサーズのディフェンスを崩しきれず、リムプロテクターのエンビードの圧力に負けてボールを下げるところを狙われ、ターンオーバーからの失点が続く。第2クォーターに入り、エンビードがベンチで休んでいる間にブラッドリー・ビールとラッセル・ウェストブルックを中心に反撃するも、エンビードがコートに戻った途端に勢いは消えた。

エンビードはトリプルチームで止めに来られてもバスケット・カウントをもぎ取るなど、手の付けられないパフォーマンスを披露。ただ、そのエンビードは第3クォーター途中にケガをする。ハリスとのピック&ロールからパスを受け取って豪快なダンクを叩き込んだのだが、カバーに飛び込んだギャリソン・マシューズと空中で接触。バランスを崩して着地した際、全体重が左膝にかかってしまったようで、立ち上がって自分の足でロッカールームへと下がったが、プレーを続けることはできなかった。

この時点で80-60とシクサーズが20点のリード。エンビードが抜けたことで試合の流れは変わるかに思われたが、代わって入ったドワイト・ハワードを筆頭にシクサーズは奮起。経験のあるハリスやダニー・グリーンはもちろん、若いシェイク・ミルトンやフルカン・コルクマズも良いプレーを見せてリードを守り続けた。

第4クォーター開始時点で76-94、ウィザーズはビールと八村をこのクォーターでは起用せず。ウェストブルックが孤軍奮闘のパフォーマンスを見せるものの、シクサーズの流れを変えるには至らず、101-127で敗戦。八村は21分の出場で9得点2スティール。この試合の3点目がNBAでの通算1000得点となったが、悔しい結果となった。チームとしても、巻き返しを図る後半戦で連敗スタートとなってしまった。