ステフィン・カリー

「優勝できたとしても、同じ位置にい続けるわけにはいかない」

2011年4月、ウォリアーズのアシスタントGMに抜擢されたボブ・マイヤーズは、その1年後にGMに昇格し、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーン、ケビン・デュラント(ネッツ)が中心の黄金時代を築いた。

フロントに加わってから約10年がたった今も、マイヤーズは当時と変わらない重圧を感じているという。その重圧とは、カリーを優勝させることだ。『95.7 The Game』の番組に出演した際に、カリーを「世代を代表する優れた選手」と形容したマイヤーズは「彼を優勝させること、彼の周りに最高の選手を揃えることが私の責任だ。一定期間は、実行できたと思っている。ただ、それを続けるのは簡単ではなかったし、今だって簡単なことではない。上手にやる方法などない」と語った。

「彼が引退する、もしくは我々のチームでプレーしなくなる日まで、その重圧はある」ともマイヤーズは言う。「これは自分が果たさないといけないことでもある。できる限りのことをやらないといけない。ただ、常に機会が転がっているわけではないので、目を凝らす必要がある。それが自分の仕事なんだ」

「優勝できたとしても、同じ位置にい続けるわけにはいかない。正しいボタンを押しても、そこで間違いを犯すことだってある。ミスから学んでいくんだ」

2020-21シーズンのカリーは、35試合に出場して平均29.7得点、5.5リバウンド、6.3アシスト、フィールドゴール成功率47.8%、3ポイントシュート成功率41.1%という見事なスタッツを残しているが、ウォリアーズは前半戦を終えて19勝18敗、西カンファレンス10位に低迷している。

クレイ・トンプソンがシーズン開幕前に右足のアキレス腱を断裂する不運に見舞われた影響は大きかったが、このままではプレーオフ進出にも黄色信号が点滅するかもしれない。カリーを勝たせることが自分の仕事と言いきるマイヤーズは、現地25日のトレードデッドラインまでに何らかの動きを見せるのだろうか。