ラストショットを成功させてコンリーとの争いに決着
1日だけで開催されるNBAオールスター。本戦の前に行われた3ポイントコンテストで、デビン・ブッカーの代役で出場してテンポ良くシュートを沈めたマイク・コンリーを『貫禄』のパフォーマンスで上回ったのは、ステフィン・カリーだった。
昨シーズンはケガでオールスターの連続出場が6で途切れたカリーだが、今シーズン前半戦は見事な活躍を見せてスターターに返り咲いた。以前、3ポイントコンテストには「もう出ない」旨の発言をしたこともあるが、今回は感染予防のために出場選手の人数が制限され、3ポイントコンテストの参加者はすべて本戦出場選手から選ばれたために、カリーの出場が実現した。
6人の出場選手から決勝進出の3人を絞り込む予選では、左コーナーからのシュートを2本落としてスタートしたカリーだが、そこからディープスリーまで9本連続成功で立て直すと、右ウイングに配置したマネーボールラックでは5本中4本を成功させてスコアを伸ばす。ただ決めるだけでなくリングにも触れないスプラッシュを連発する『貫禄』のパフォーマンスを見せ、6選手中トップの31ポイントを記録した。
迎えた決勝では、ジェイソン・テイタムが最初の連続失敗から立て直せずに17ポイントに終わったのに対し、コンリーがトップに置いたマネーボールラックを5本決め、最後の左コーナーも全部決めて28ポイントと高得点でカリーにプレッシャーをかける。これに対して4本連続失敗のスタートを切ったカリーだが、3ポイントが得られるディープスリーを2本とも成功させ、右45度のマネーボールラックで4本を決めて挽回する。
右コーナーからの最後のマネーボールを残した時点で27ポイント。コンリーが同じジャズのドノバン・ミッチェルと肩を組んで見守る中、やや時間を余らせたカリーは一呼吸置いてラストショットを放ち、これもリムに触れさせることなく決めた。
コート上でトロフィーを受け取ったカリーは「ドリブルからシュートを打つより、ボールがセットされているラックから打つ方がプレッシャーを感じる。とにかく楽しもうと思った。緊張もあったけど、楽しむことができたよ。素晴らしい大会だったし、勝てて良かった」と語った。