写真=Getty Images

共通するのはたとえどんな状況でも戦い抜く姿勢

現役時代に着けた8番と24番という2つの背番号を組み合わせた8月24日を、ロサンゼルス市が『コービー・ブライアントの日』に制定し、レイカーズでの20年間で残した功績を称賛されたコービー・ブライアントは、現役選手の中で自分に最も近い存在に、サンダーのラッセル・ウェストブルックを挙げている。

『CBS Sports』によるインタビューでコービーは、「テレビで選手のプレーを見ていて、感情面や気骨、競争心、熱量などを含めて、自分と同じだけのものを持っていると思うのはラッセルだ」と語った。

「相手が誰だろうと、下馬評で不利だろうと、そんなことは関係なく前に前にと進む。毎試合110%の力を尽くす選手だ」

現役時代、過剰なまでに勝利にこだわる姿勢を貫き、チームメートとの衝突も厭わず、自分の考えに付いてこられない選手を見限ることもあったブライアントは、周囲から理解され始めた時期についても言及した。

「若い頃は、知識や理解する力、考える力なんて頭になかった。当時は頑固で、バスケットボールに執拗に取り付かれていたんだ。でも、時が経つにつれて、僕が勝利にどれだけの執念を持っているかを周りが知ってくれるようになった。僕という人間を正しく理解してくれたということだね。同じような考えを持つ若い選手は必ずいる。きっと、時間が経つにつれて、その選手も本質を理解してもらえるようになる」

奇しくもウェストブルックは、ブライアントがレイカーズのリーダーという立場を確立させた時期に近い境遇に置かれている。2000年代序盤、レイカーズはシャキール・オニールではなく、ブライアントにチームの未来を託した。サンダーもまた、ケビン・デュラントがウォリアーズへの移籍を決断したことで、ウェストブルックにチームの将来を預けることになった。

今シーズン、ウェストブルックが過去最高の成績を残すという意見も少なくない。当時のブライアントと同様、全身全霊をかけて勝利のためにプレーするフランチャイズプレーヤーとして、ウェストブルックがさらに一段上の扉を開けるかもしれない。

チームメートとの確執などトラブルも少なくなかったコービーだが、最後にはその飽くなき勝利への意志が認められ、物事がうまく回るようになった。