ガードナーのアイソレーションで三河がリズムをつかむ
シーホース三河vs信州ブレイブウォリアーズのGAME2は、終盤までリードチェンジを繰り返す接戦となったが、80-76で三河が勝利した。
序盤は山本エドワードの3ポイントシュート、ウェイン・マーシャルのポストプレーやセカンドチャンスポイントを止めることができず、三河が追いかける形に。さらに前半はダバンテ・ガードナーが2得点、金丸晃輔が3得点に抑えら苦しい時間が続いたが、その中でシェーファー・アヴィ幸樹が流れを変える。速攻では先頭を走り、ハーフコートでも3ポイントシュートやディフェンスの裏を突いた合わせで、第1クォーターだけで3ポイントシュート2本を含むフィールドゴール4本すべて成功の10得点を挙げオフェンスを牽引した。中盤にはセカンドユニットが奮闘し、高橋耕陽が積極的なドライブ、シェーン・ウィティングトンの連続3ポイントシュートも決まり逆転に成功した。しかし、マーシャルやアンソニー・マクヘンリーのインサイドプレー、そしてピックからの3ポイントシュートを止めることができずに一進一退の攻防が続き、62-62と同点で最終クォーターへ。
最終クォーターの立ち上がりも拮抗したが、三河は全員が足を動かすディフェンスで信州のペイントアタックを封じると、3ポイントシュートに対してもライン際で間合いを詰めることで相手のリズムを崩して行った。
オフェンスでは後半からギアを上げたガードナーのアイソレーションを選択する。ガードナーは3人がかりで対応されてもフックシュートやフェイダウェイシュートで得点を挙げると、今度はキックアウトで仲間のシュートチャンスを作り出してオフェンスを牽引する。残り2分40秒にはガードナーからハンドオフでボールを受けた金丸が3ポイントシュートを沈め、リードを2桁に広げ、そのまま逃げ切った。
「控え選手のレベルが上がってきたので、そこがキーポイント」
2試合続けて僅差での敗戦となった信州の勝久マイケルヘッドコーチは「昨日の課題であった冷静にプレーする部分、良い判断をする部分で第1クォーターは良いスタートが切れました。その後は一気にひっくり返されましたが、1点差でハーフタイムを迎えられたことは、自分たちにチャンスを残した状態でした」と前半の手応えを語るも、オフェンス力のあるチームと戦う上での重要なポイントを語った。
「三河さんのようなオフェンスチームに対しては、一つでも悪いポゼッションがあったらいけないし、40分間良いポゼッションにしなければいけません。またガードナー選手や金丸選手といった特殊な選手を相手に、どういうディフェンスをしなければいけないのか大事になります。一つのミスの重要さや、こういったことを今後の成長に繋げられればと思います」
一方、勝利した鈴木貴美一ヘッドコーチは「2試合目なので信州さんもエナジーを使って最後まで粘り強くやってきましたが、私たちも切れることなく最後まで冷静にやれたと思います」と言う。
「前半はお互いに点数が取れていたけど、後半はともにディフェンスの強度が上がって点が入らない展開でした。それでも自分たちがやるべきことをやって、代わってコートに入る選手がしっかりとチームルールを遂行してくれました。最後は相手にやられてしまいましたが、そこ以外はみんな冷静にプレーできていました。勝負どころで私たちはシュートが入っていたので、そこが違いだったと思います」
また、苦しい展開が続く中でチームに勢いを与えたセカンドユニットを称え、シーズン終盤に向けても彼らの活躍が重要だと続けた。「ここ最近は控え選手が急に良くなってきています。控え選手を出してチームのリズムが下がると出せなくなるし、練習でしっかりやっていない選手をゲームに出すわけにいかないですが、彼らは練習でもすごく良い動きをしていました。今日はミスもあったけど、結果をしっかり出してくれて非常に良かったです。ベンチメンバーがどれだけやれるかが、天皇杯や後半戦に向けて大事になります。今まではそこがウィークポイントでしたが、今シーズンは控え選手のレベルが上がってきたので、そこがこれからのキーポイントになります」
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