主力流出をストップさせた上で大型補強に成功
サンロッカーズ渋谷は今日、ライアン・ケリーの獲得を発表した。
名門デューク大出身のケリーは27歳のフォワードで、2013年のドラフト2巡目48位指名を受けてレイカーズに加入。コービー・ブライアントを擁するレイカーズで3シーズンを過ごした後、ホークスで1シーズンプレーし、昨シーズンはスペイン1部のセビージャでプレーしていた。
ケリーはスモールフォワードとパワーフォワードをこなすが、SR渋谷は帰化選手のファイ・サンバを滋賀レイクスターズから獲得しており、ロバート・サクレを含めたオン「3」での同時起用も可能。こうなると3番起用が面白い。211cmの高さはどのチームとの対戦でもミスマッチを作り出せるし、3ポイントラインでボールを持てばドライブも3ポイントシュートもある。ハードワークと泥臭いディフェンスもこなすスタイルは質実剛健のSR渋谷に合うはずだ。
ちなみにロバート・サクレとはレイカーズで3年間チームメートだった。新しい国で新しいバスケットに挑戦するにあたり、気心の知れたサクレの存在は大きな力になるはずだ。
ケリーは入団に際し、クラブを通じて次のようなコメントを発表している。「私のバスケットボールキャリアをサンロッカーズ渋谷で続ける機会をいただけたことを本当に光栄に思うと同時に、大変楽しみにしています。サンロッカーズというクラブ、そして勝利への正道を進もうとするコミットメントに強く感銘を受けました。常にチームプレーヤーである自分自身、サンロッカーズのコミュニティの一員になること、そしてバスケットボールのグローバルアンバサダーになれることを大変楽しみにしています」
昨シーズンのSR渋谷は前半戦こそ絶好調で、ケガ人続出の緊急事態に陥りながらもチーム一丸の戦いぶりで勝利を積み重ねた。ところがケガ人が戻って来たところで歯車が噛み合わなくなり失速。2月中旬から3月にかけて13試合で1勝しか挙げられず、チャンピオンシップ進出を逃す結果となってしまった。
それでもエースのベンドラメ礼生、ゴール下の要となるサクレを始めとする主力選手は残留。ここに帰化選手のサンバ、スモールフォワードのできるケリーを補強できたことは大きい。思えば過去2回のオフは、2016年には竹内譲次、2017年はアイラ・ブラウンとチームに不可欠な戦力が流出していた。悪い流れを断ち切り、古豪の力を見せるために、SR渋谷には再び上を目指すことのできる戦力が整いつつある。