水曜ゲームの疲労を感じさせず、攻守に圧倒
2月5日、川崎ブレイブサンダースがホームでシーホース三河と対戦。3ポイントシュート26本中14本成功と長距離砲が爆発した川崎が、序盤から攻守で圧倒して93-63と快勝し、連敗を2で止めた。
試合の序盤、川崎は辻直人がゴール下に切れ込んでのレイアップ、そこからのキックアウトで味方の得点を作り出し、第1クォーターで5得点5アシストと攻撃の起点として活躍する。一方の三河もシェーファー・アヴィ幸樹の3ポイントシュートなどで応戦して互角の出だしとなる。しかし、途中から川崎は堅守からの素早い攻守の切り替えも光り、このクォーターで13得点を挙げたエースのニック・ファジーカスを軸に得点を重ね、第1クォーターに27-20と先行した。
その後も川崎の流れは続き、華麗なパス回しからパブロ・アギラールがゴール下でイージーシュートを決めるなどリードを2桁に広げる。さらに大塚裕土の連続3ポイントシュート成功にアギラールの速攻が飛び出し、オフィシャルアウトで17点をリードすると、そのまま優位を保ち55-36でハームタイムを迎えた。
後半に入っても三河はオープンシュートのチャンスを作り出しても決めきれず波に乗れない。一方の川崎もシュートタッチは悪くなるが、ここでルーズボールへの素早い寄せにハッスルバックなど激しいディフェンスを続けることで、試合の流れを渡さない。その結果、第3クォーター終了時点で25点の大量リードを奪った川崎が楽々と逃げ切った。
川崎の佐藤賢次ヘッドコーチは、「水曜日のゲームがあり、相手よりタフな状況でした、とにかく良い試合ができて良かったです」と振り返った後、オフェンスが機能した理由をこう語る。
「オフェンスの作り方で、(水曜日の)千葉戦はペイントタッチが少なかったです。横に横にパスをしてしまいノーマークはできていますが、いつもの川崎らしいボールの動きではありませんでした。今日はしっかりペイントにボールを運んで、そこから良い形で動きました。シュートは良い形を作ったら、あとは打ち続けるしかないと選手たちに言い続けています」
また、指揮官は、この試合に向けて充実した練習ができたことも復調に寄与したと続ける。「連戦にアウェーでの長距離移動もあり、練習の強度を上げられない状態が続いていました。それが今週はホーム3連戦で、昨日は短い時間ですけど、対人で強度を上げる練習ができました。しっかりチーム内で競争する時間を作れたのも良い作用だったと思います」
今日は文句なしの快勝を収めた川崎だが、連戦の1試合を勝っても2試合目に負けて連勝ができない状況が続いている。前回、1月4日、5日にアウェーで三河と対戦した時もそれは同じだった。「今の課題は良い試合を続けられないことなので、明日はそこにチャレンジしていきたい」と佐藤ヘッドコーチも言及するこの課題を、難敵の三河相手に克服できるか、明日はここから大きなステップアップをできるかどうかのターニングポイントになりそうだ。
コンディショション管理に苦しむ三河「身体にキレがない」
一方、三河の鈴木貴美一ヘッドコーチは、「我々のやろうとすることが全くできなかった」と語り、自滅してしまったと振り返る。「川崎さんは本当に素晴らしかったです。シュートが入り、ボールがよく回っていました。我々は得点が入らないことで、無理なシュートを打ったりと我慢ができなかったです。いつもみたいに余裕をもってボールを回しながら攻めればよかったのが、個でやってしまう悪循環に陥ってしまいました」
リーグ随一のオフェンス力を誇る三河だが、75-84で敗れた31日の秋田戦に続いて本領発揮とならず。ベテランも少なくないだけに、ここにきて過密日程による疲労の蓄積に苦しんでいる部分はある。鈴木ヘッドコーチは語る。
「コンディショションが悪く、身体にキレがない。先週の2戦目も体が重くて動かなかったです。練習でも調整していますが、なかなか疲れがとれない。とにかくコンディションを上げることが大事です」
これで連敗の三河だけに、明日も敗れての3連敗はなんとしても避けたい。百戦錬磨のベテランたちが、明日の試合でどう立て直していくのか踏ん張りところだ。
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