カワイ・レナード

写真=Getty Images

レナードにはラプターズでプレーする意思がない?

去就が注目されていたスパーズのカワイ・レナードが、デマー・デローザンと交換でラプターズにトレードされた。

7月18日、スパーズがトレード成立を発表。レナードとダニー・グリーンを放出する代わりに、ラプターズからデローザン、ヤコブ・パートル、プロテクトされた2019年のドラフト1巡目指名権を獲得した。

寝耳に水の大型トレードを成立させたラプターズは、大きな賭けに出た。『ESPN』は、現時点でレナードにはラプターズでプレーする意思がないと伝えたものの、球団社長のマサイ・ウジーリは、来シーズン終了後にフリーエージェントになれるプレーヤーオプションを保持しているレナードと再契約を結べる自信があるのだろう。そうでなければ、フランチャイズプレーヤーのデローザンを含むトレードなど成立させられない。

レナードは、もしラプターズと再契約する場合、5年1億9000万ドル(約214億円)を得られるが、他チームに移籍する場合は4年1億4100万ドル(約156億円)という条件になってしまう。ただ、レナードが契約条件だけで考えを改めるとは思えない。どれだけラプターズが素晴らしい球団であっても、レイカーズへの移籍を希望しているとされるレナードを説得するのは難しいだろう。

ひょっとするとウジーリは、昨年ペイサーズからサンダーにトレードされ、この夏に再契約を結んだポール・ジョージと同様のケースになることを期待しているかもしれないが、レナードとジョージとではトレードに至るまでの経緯が大きく異なる。

ジョージは、あらかじめペイサーズに再契約しない意思を伝えた上でトレードされたが、レナードがトレードを希望した理由は、ケガのリハビリ方法を巡りスパーズとの関係が悪化したためだった。

エース級の選手、成長が期待できる若手、ドラフト指名権という希望条件を手にできたスパーズとは異なり、ラプターズはこれから1年がかりでレナード問題の解決に取り組まなければならない。