アンソニー・デイビス

「自分と家族のために最善だと思うことをやればいい」

レイカーズ移籍1年目でNBA優勝を成し遂げたアンソニー・デイビスがポッドキャスト番組『DA WINDY CITY』に出演した。

彼は契約最終年のオプションを破棄してフリーエージェントになろうとしている。その上でレイカーズと新たな契約を結ぶことが濃厚だが、この世界は予期せぬことがしばしば起こる。自身の去就について問われたデイビスは「僕にはたくさんの夢があって、NBA優勝もその一つだった。今回、そのリストからNBA優勝を消すことができてうれしく思っている。ただ、これを自分にとって唯一の優勝にはしたくない」とだけ語った。

そこから話は、ロケッツにトレードを要求しているジェームズ・ハーデンとラッセル・ウェストブルックへと移る。彼らの状況を昨年オフに経験しているのがデイビスだ。ペリカンズに再契約しないことを伝え、優勝できるチームへのトレードを求めたデイビスをファンは自分勝手だ、ワガママだと批判した。デイビスはそれにあらためて反論する。

「みんなプロのレベルでプレーしたことがない。このリーグにおいて何が素晴らしいかを知らないんだ。選手は自分の運命をコントロールできるべきであって、やりたいようにやるべきだ」

だからデイビスは、ハーデンとウェストブルックに理解を示す。「チームが選手をトレードに出す時はビジネスの一部として理解される。でも選手が退団を申し出たりして、自分のキャリアをコントロールしようとすると悪い印象を持たれるのはおかしいよ。自分のキャリアは自分でコントロールすべきだ。自分と家族のために最善だと思うことをやればいい。それで怒る人がいても、僕は気にしない」

「彼らもすでに移籍を経験しているから分かっているよ。2人とも大金を稼いでいるけど、勝ちたいんだ。それがロケッツであれ、他のどこかであれ、優勝を目指してプレーしたいんだ」

ハーデンはカイリー・アービングとケビン・デュラントのいるネッツに加わるのではないかと見られている。それでもスターを並べるだけで勝てるわけではない。ネッツに新たな『ビッグ3』が誕生したら機能するのだろうかと問われたデイビスはこう答えた。

「優れたコーチがいて、強いマインドを持ちゲームを理解するポイントガードがいる。上手く行くなら上手く行くし、そうでないなら違う。僕はアンソニー・デイビスがやるべきパフォーマンスを見せることに集中するよ。他のチームのことを見るのは、その先のことさ」

レイカーズに移籍して、チームを優勝へと導いたことでデイビスは名実ともにNBAのトップ選手へと飛躍した。自らの道を選択して突き進む彼には、早くも『連覇』の2文字しか見えていないようだ。