田中大貴

指揮官ルカも絶賛「責任感あるプレーを見せた」

11月14日、アルバルク東京は三遠ネオフェニックスとの初戦に94-76と快勝し、シーズン前半戦における一つの大きな山場を乗り越えた。名将ルカ・パヴィチェヴィッチの下、A東京といえば抜群の安定感が大きな持ち味で、この数シーズンに渡ってリーグ下位のチームから確実に白星を挙げてきた。それが11月8日の滋賀レイクスターズ戦、11月11日の新潟アルビレックス戦と黒星先行のチーム相手にまさかの連敗を喫してしまったのだ。

滋賀と新潟がそれぞれ素晴らしいプレーを披露したことにまず敬意を表するべきではあるが、そうはいってもA東京にとってはこれまでにない非常事態。今回ここで再び5割以下の三遠に敗れて3連敗となったら大きなダメージを受けることになる。この正念場で大黒柱として自分の役割を果たしたのが田中大貴だ。

この試合、田中は第1クォーターでフィールドゴール3本中3本成功の7得点に加えて2アシストと、最初からエンジン全開。このクォーターで27-18とA東京が先手を取る原動力となった。その後も、タフなディフェンスに加えてシュートも高確率で沈め、フィールドゴール13本中7本成功でシーズンハイの21得点に3アシストを記録。パヴィチェヴィッチが「今日は出だしから非常に集中し、文句のないパフォーマンスでした」と絶賛する内容だった。

さらに指揮官は田中への信頼をあらためて強調する。「責任感のあるプレーを見せてくれました。連敗に関しては彼も歯痒いところがあったと思っています。これからチームに貢献するパフォーマンスを続けてくれると信じています」

田中自身は、この試合で勝ったことの意義をこう語る。「自分たちがしっかりやらなければいけないことを確認して、最低限それができた試合だったと思います。連敗を止められて本当に大きな試合でした」。

「連敗中は、やりたいことができずに負けてしまったところがありました。今日はそれぞれが役割を果たすという気持ちを持って試合に入れたと思います」

今日の三遠との2試合目を終えると12月までリーグ戦はない。良いイメージでブレイクに入るためにも勝利だけでなく、内容も大いに問われる。攻守に渡ってチームを牽引する田中の本領発揮は、A東京が本来のプレーを取り戻すために不可欠だ。

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