「対戦する全員のことを尊敬しています」
三遠ネオフェニックス注目の新戦力であるサーディ・ラベナは、ホームデビューとなった11月11日の大阪エヴェッサ戦で18得点6リバウンド2スティールを記録。試合終了間際に決勝シュートを許してチームは84-85で敗れたが、存在感を示した。
今回、ラベナは過去2試合で成功数ゼロだった3ポイントシュートを5本中3本成功させた。フィジカルの強さを生かしたドライブに加え、アウトサイドシュート力も備えていることを示した。
「結果は厳しいものになってしまいました。スロースタートだったのが一つの要因で、第4クォーターに盛り返すことができましたが、第1クォーターから第3クォーターまで出来が良くなかったです」と、ラベナは試合を振り返った。
自身のパフォーマンスについては「ターンオーバーや良くない判断がありました。それは改善しないといけないです。唯一良かったのは3ポイントシュートを決めることができたことです。他の選手とのケミストリーを向上させ、より良いチームメートになっていかないといけないです」と語った。
また、ディフェンス力に定評のあるディージェイ・ニュービルとのマッチアップについて聞くと、「タフで経験豊富な優れた選手であることは分かっていました」と答え、次のように続けた。「誰とマッチアップしても100%の力を出すことを意識しています。どんな経験、実力を持っているかにかかわらず、対戦する全員のことを尊敬しています。常にベストを尽くしチームの勝利に貢献することを目標としています」
今回のホームデビュー戦には、日本人だけでなくフィリピン出身の多くの人たちもラベナの雄姿を見に訪れた。「間違いなくモチベーションを高めてくれました」と応援に感謝する彼は、だからこそ勝利を届けたいと熱く語る。「もちろん日本人の方も多く来てくれて、試合には本当に勝ちたかったです。この反省を生かし、次の試合では会場に来てくれる人により楽しんでもらえるプレーを見せていきたいです」
待望のBリーグデビューによりラベナのプレーは日本、そして母国フィリピンでも大きな注目を集めている。彼は、Bリーグの東アジア市場での認知度を高めるグローバルな効果が期待されている。そして忘れてはならないのは、ラベナの姿を見たいと三遠エリアに在住しているフィリピン出身の人たちが試合に訪れるなど、彼を通して三遠地域における国際交流が盛んとなるグローカル(グローバルとローカルを掛け合わせた造語、地域に根差した国際化を意味する)な効果ももたらしていることだ。ラベナは語る。「日本人の皆さんが、チームを応援に来てくれているフィリピンの人たちを見て、誇りに思ってくれることを望んでいます」
彼の思いは三遠のファンにしっかり届いている。そして、23歳の新星は、バスケットボールだけの枠に収まらない影響力を持っていることを早くもを証明している。
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