河村勇輝などセカンドユニットも力が落ちず、守備での勝利
11月7日、関東大学男子バスケットボールのオータムカップ 、決勝戦が行われ東海大は強度の高いディフェンスを40分間継続し、大東文化大に79-47で圧勝した。
試合は序盤、両チームとも相手ディフェンスの圧力に押され、思うようにオフェンスを展開できずロースコアでスタートする。しかし、徐々に東海大は攻守の素早い切り替えからトランデイションに持ち込むと、八村阿蓮のインサイドで13-4と先行。そして佐土原遼のブザービーターで22-11とリードして第1クォーターを終える。
第2クォーターの東海大はセカンドユニットの時間帯。坂本聖芽が積極的なゴール下へのアタックでチームに勢いを与えると、守備では八村がゴール下で豪快なブロックを見せるなどリムプロテクターとして君臨。河村勇輝の3ポイントシュートにより、残り2分半で14点にリードを広げると前半を40-25で折り返す。
後半に入っても東海大は試合の主導権を渡さず。特に目立ったのはゲームハイの20得点を挙げた佐土原遼で、リバウンドを取ると自らボールプッシュしてそのまま一気にレイアップで得点など、積極果敢なプレーでチームを牽引する。そして第4クォーターでは、わずか5失点と、守備でより大東大を圧倒した東海大が快勝した。
陸川章ヘッドコーチ「開催をしていただいて感謝」
東海大の陸川章ヘッドコーチは、第一声で「コロナ下で開催をしていただいて感謝ですね。これがなければ特に4年生は何もない時期になったので、感謝しています。今日の試合でも我々はディフェンスのチームということが表現できたと思います」と守備の勝利だったと強調した。
そして、この堅守を作り上げた功労者に主将を挙げる。「きっかけはウチの津屋一球キャプテンですね。インカレ後に彼がキャプテンに任命された。練習が始まる前に昔の東海、ディフェンスからみんなで走ることを取り戻すと彼が宣言しました。彼が声を出してディフェンスから盛り上げたり、本当に彼がみんなを引っ張ってくれました」
また、大倉颯太、河村と今の大学界を代表する2大ガードの起用法について、今大会は河村がベンチスタートにしたが、その利点をこう考える。「我々の良いところは先発とバックアップメンバーの差がなくできているところです。だから、プレーの質が全然落ちない。逆に河村をベンチメンバーにすることでスピードアップできています。相手にとって疲れて来たところに彼が出てきてしんどいなと、そういうのも手かなと思います」
「ハーフコートでは大倉で落ち着いた流れを作り、河村でギアチェンジをできる。また2人が同時にプレーできることも魅力の一つだと思っています」
大学界随一のタレント集団が、タイムシェアをして強度の高いプレーを続ける。優勝という結果だけでなく、そのプレーの中身でも東海大がインカレ優勝候補の筆頭であることを証明したオータムカップだった。