前節のBリーグデビュー戦からチームを連勝に導く活躍
10月20日、琉球ゴールデンキングスはドウェイン・エバンスの会見を実施した。コロナ禍による入国制限でチーム合流が遅れていたエバンスは、10月17日に行われた敵地での秋田ノーザンハピネッツ戦で待望のデビューを果たすと、いきなり19得点11リバウンド4アシストを挙げて勝利に貢献。翌18日はターンオーバーも多く苦しんだが、それでも14得点9リバウンド3スティール1ブロックと攻守に奮闘し、チームを連勝に導いた。
28歳のエバンスは昨シーズン、イタリア1部のサッサリに在籍。リーグ戦では新型コロナウイルスの感染拡大によるシーズン中断前の時点で16勝5敗と2位につけていたチームにおいて2位となる平均14.1得点、1位の7.1リバウンドを記録。また、その前はドイツで4シーズンに渡ってプレーし、2018-19シーズンにはウルムの主力としてユーロカップのベスト16進出と、欧州で堂々たる実績を残しているフォワードだ。
「もともとプロバスケ選手のキャリアを始めた頃から日本のリーグ、文化に興味がありました。機会があれば日本でプレーしたいと思っていたところに、この夏キングスからオファーがありました」
こう語るエバンスは、持ち前のパワーでゴール下を支配するジャック・クーリー、アウトサイドシュートを武器とするストレッチ4のキム・ティリがいることを踏まえ自身の役割を「今までのキングスに足りない部分を自分が補いたい」と考えている。
「ジャック選手はインサイドの絶対な要です。キム選手も素晴らしいです。自分は中でも外でも得点を挙げられる。ディフェンスで相手のエースにつける脚力を持っているので、そこで勝利に貢献していきたい」
エバンスは201cmと高さはないが、その不利を補えるコンタクトの強さ、脚力でインサイドでも十分に戦える。そして、状況に応じて多彩なプレーができるところを自身の強みと語る。
「大きい選手に付かれたら外のプレーを増やす。小さい選手に付かれたら中のプレーを増やす。誰が自分をガードにするかによってスタイルを変えることができるのが強みだと思っています」
「エナジーをみんなに与えられる存在でいたい」
21日の滋賀レイクスターズ戦の後、週末の島根スサノオマジック戦でのホームゲームデビューが待ちきれないと語る。「この前のホーム開幕節の新潟戦はベンチで見ているだけでプレーできませんでした。今回、ようやく島根戦でプレーできるのをうれしく思っています。エナジーをみんなに与えられる存在でいたい。できる限りのハードワークで、チームに勝利をもたらしたい」
ちなみにクーリーとは同世代で同じシカゴ出身。高校時代には何度か対戦したことがあるそうだ。「ジャックとは古い知り合いで、夏にはコミュニケーションを取っていました」とのこと。また、これまでドイツのルートヴィヒスブルク、イタリアのサッサリでクーリーが在籍した後にエバンスが加入する入れ違いが2度あり、今回は3度目の正直でチームメートとなった。
パワーのクーリーとスピードのエバンス、この真逆だが強力なインサイドアタックを武器とする2人のワンツーパンチは琉球の大きな武器となる。ここからさらにチーム力を高めていく起爆剤としてエバンスのプレーが楽しみだ。
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