ミズーリ大のコーチは「すごい選手だよ」と感嘆
ナゲッツは今シーズンのプレーオフで大いなる躍進を見せた。その中でNBA2年目、昨シーズンはケガでプレーできなかったため実質的にルーキーイヤーを過ごしたマイケル・ポーターJr.は、その恵まれた身体能力と高い打点から放つ正確なシュートで、ジャマール・マレーとニコラ・ヨキッチのコンビに続く『第3の矢』としてチームに貢献。彼自身も大きな飛躍を遂げた。
カンファレンスファイナルでレイカーズに敗れて『バブル』を去った後、ポーターJr.は出身校のミズーリ大コロンビア校に戻って新シーズンに向けて再始動した。腰のケガを抱えていたポーターJr.は大学ではほとんどプレーしていない。それでも地元の大学であり、彼の父であるポーターSr.がこのチームの選手育成ディレクターを務めている関係で、ポーターJr.はここに戻って来た。
ヘッドコーチを務めるクオンゾ・マーティンは、たった3試合しか自分のチームではプレーしなかったにせよ、教え子の活躍がうれしかった様子。チーム始動のタイミングでNBAのヤングスターであるポーターJr.が一緒に練習することを大いに歓迎してこう語る。「今はプロ選手だが、報酬をもらえなくてもバスケットボールをやっていたい男だ。バスケは彼の情熱であり、人生だ。『バブル』から帰って来たばかりなのに5対5をやりたがったよ。休みの日にも練習できるコートを探している。すごい選手だよ」
ポーターJr.は2年前の夏にナゲッツから指名を受けた直後に椎間板ヘルニアの手術を受け、そのシーズンは全休。今シーズンも本格的に活躍し始めたのは『バブル』に入ってからだ。長い中断期間も彼は「回復させる時間ができて良かった」とリハビリに努めた。『バブル』でのプレシーズンから、主力のコンディションが整わない中でポーターJr.はそのポテンシャルを存分に発揮。正確なジャンプシュートはもちろん、インサイドでビッグマンと競り合いながらも決めきる得点力、またリバウンドの強さでナゲッツの秘密兵器となった。
それでも、レイカーズ相手に敗戦が決まった後には「敗者という立ち位置にいたくない。来年はもっと強くなってプレーオフに戻って来るつもり」と語っている。その言葉を現実のものとすべく、ポーターJr.は切磋琢磨を続けている。