琉球ゴールデンキングスvsSR渋谷の練習試合は1勝1敗に、並里成は「浮き沈みのないチームを作って行きたい」

琉球ゴールデンキングスvsSR渋谷の練習試合は1勝1敗に、並里成は「浮き沈みのないチームを作って行きたい」

2020/09/22
琉球ゴールデンキングス

2日間とも接戦となる互角の戦いに

9月22日、沖縄市民体育館で琉球ゴールデンキングスvsサンロッカーズ渋谷の公開練習試合が行われ、ホームの琉球が83-76と前日に敗れたリベンジを果たした。

試合序盤に琉球はSR渋谷のお株を奪う前からの激しいディフェンスで流れを引き寄せる。そして今村佳太などによる得点で突き放し17-5のランで主導権を握ると、第1クォーターを23-9と先手を取る。第2クォーターに入ると、SR渋谷がディフェンスで相手のターンオーバーを誘発する場面が増えてくる。しかし、攻撃でゴール下に積極的にアタックするも決めきれないことで、琉球が45-29とリードして前半を終える。

第3クォーター、SR渋谷は前半から一転してオフェンスが絶好調となり、盛實海翔などが個人技からタフショットを連続で決め怒涛の反撃を見せる。そして第4クォーター早々には60-61と肉薄する。ここからは一進一退の攻防が続くが、ジャック・クーリー、ジェイソン・ウォッシュバーンのツインタワーが存在感を発揮した琉球が、ゴール下で確実に加点して競り勝った。

1勝1敗。両日ともに接戦とまさに互角の戦いとなった2日間を終え、琉球の藤田弘輝ヘッドコーチは「タフな試合でしたけど80分間ハードにプレーできたのを見せられたのは良かったです」と総括する。

琉球は9月12日、13日に川崎ブレイブサンダースと16日には三遠ネオフェニックスとそれぞれ敵地に出向いて練習試合を実施。そして今回の2試合と精力的に実戦をこなした。

「外国籍選手の合流も遅れ、ケガ人もいたことで5対5を練習試合が始まるまでは、ずっとできていなかったです」と指揮官は明かし、「まだゲーム勘は100%ではありません」と現状を評する。

ただ、だからこそ試合を行うことでいろいろと見えてきたものがあったと、好感触を得ている。「試合をやらないと出てこない課題はたくさんあります。昨日のゲームでは悪い時間帯が長く、試合の中でアップダウンが激しかったです。今日はそこを改善できましたが、これは練習で出てくる課題ではなく、ゲームをやったからこそです。また、今日は第3クォーターに自分たちがオープンシュートをしっかり作るけど入らない。逆に相手はタフなプルアップスリーなどがどんどん入っていました。そういった苦しい流れとなった時、どう我慢するのか。それを我慢したのは大きいですし、これも試合でないと得られない収穫だと思います」

琉球ゴールデンキングス

「ボールがよく回るので相手は守りづらいと思います」

司令塔の並里成は「練習試合を重ねるごとに少しずつ良くなっていて開幕は楽しみです」と好感触を得ている。新シーズンに向けた自身の役割を「31歳でチームでは上から2番目の年齢となりました。若い選手が多いですが、浮き沈みのないチームを作っていきたい。まずは、自分自身が波のない安定した選手になれるように心がけています」と語る。

並里といえばリーグ屈指のボールハンドリングとパスセンスを持ち味とし、コートに立っている時は常にボール運びの役割を担ってきた。しかし、今シーズンの琉球は今村、船生誠也の新戦力もハンドラーをこなせるため、ボールをプッシュできる人材が多い。それだけに、自らがパスの受け手になる機会も増えてくると考える。

「ボールを運べる選手がたくさんいるので、少しボールを離す時間帯も増えてくるかと思っています。今まではクリエイトしてパスをさばいていたのが、自分がパスをもらう場面も出てくる。そういった時はしっかりスペースを取り、アタックする味方の動きにあわせていきたいです」

そして、この変化は琉球のオフェンス力を高めると自信を見せる。「いろいろな場所からオフェンスが展開できる。ボールがよく回るので相手は守りづらいと思います」

サンロッカーズ渋谷

「自分たちの武器にできる組み合わせがいくつか見えました」

一方、SR渋谷の伊佐勉ヘッドコーチは、こう振り返った。「(ライアン・ケリーが欠場したため)プレーできる選手が限られた中で、結果的にはクロスゲームっぽくなりましたが、ゲームの入り方が昨日と同じくらい悪かったです。ディフェンスはそこまで悪くなかったと思いますけど、オフェンスであれだけレイアップを外したらキングスさんにはどう頑張っても勝てないです。ただ、後半にカムバックできたので、それを開幕前にしっかり確かめることができたのは良かったと思います」

さらに伊佐が収穫に挙げたのは18日に期限付き移籍契約での加入が発表されたばかりのムッサ・ダマだ。昨シーズンはB3の静岡に所属していた24歳の若手ビッグマンについて「いきなりの実戦相手がキングスさんで、どれだけできるのか未知数な部分はありましたが、自分たちのバスケットを徹底してくれたらプレータイムをあげられると分かったのはプラスです」と評価している。

SR渋谷といえば、昨シーズンはリーグで最もプレータイムをシェアする戦略を取ったチームだ。そのスタイルは新シーズンも同じであり、どんな組み合わせが有効なのかを見極める良い機会になったと続ける。「メンバーが昨シーズンと同じ中、ディフェンスを重視する時間帯、オフェンスをメインにする時間帯で、どういう布陣にしていったらいいのか。そこは思うようにいった時、いかない時間帯があり、自分たちの武器にできる組み合わせがいくつか見えました」

SR渋谷の根幹は強度の高い守備であるが伊佐は「ディフェンスの激しさにスマートさを積み上げていかなければいけないです」と、チーム進化の鍵について締めくくっている。

今シーズン、ともにリーグ上位を狙える戦力を整えてきた両チーム。ともにヨーロッパのトップ戦線でプレーしていた外国籍選手がいまだ入国できていない厳しい状況であるが、開幕へ向け実り多き2日間になったのは間違いない。

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