森井健太とアキ・チェンバースを中心に走るバスケを展開
横浜ビー・コルセアーズは、小田原アリーナに茨城ロボッツを迎えたプレシーズンゲームに57-64で敗れた。
横浜はカイル・ミリングヘッドコーチ、パトリック・アウダ、レジナルド・ベクトンがまだチームに合流できず、キャプテンの生原秀将もケガでプレーできない状況。森井健太、森川正明、アキ・チェンバース、小原翼、エドワード・モリスの5人が先発。対する茨城は平尾充庸、小林大祐、遥天翼、眞庭城聖、マーク・トラソリーニ。
トラソリーニがインサイドで起点となり、アウトサイドでも全員が3ポイントシュートを躊躇せず打つ茨城のオフェンスに苦戦し、試合序盤から0-8と主導権を握られる。
しかし、その嫌な流れを森井とアキが変えた。森井のルーズボールに対するハッスルプレーをアキが繋ぎ、開始4分を過ぎたところでようやく初得点を挙げる。2人の闘志溢れるプレーに触発され、その後は横浜のディフェンスのインテンシティが上がり、茨城からターンオーバーを誘って速攻に持ち込む。オフボールでもマークマンへのチェックを厳しくすることで、簡単にはボールを繋がせずに点差を縮めていく。
それでも、ハーフコートオフェンスになると茨城のディフェンスを崩せない。森井や森川がドライブで切り込んでもインサイドで3人に囲まれ、苦し紛れのパスを出すかタフショットを打つ羽目に。これを嫌って外一辺倒の単調なオフェンスが続いた。
後半になってもコミュニケーションミスからピック&ロールが上手くいかず、チームオフェンスが機能しない。ディフェンスも崩れて第3クォーター終了時点では35-56と大量リードを許した。
それでも終盤は森井のボールプッシュからスピードを生かした展開に持ち込み、自分たちのリズムをつかんで行く。第3クォーターではディフェンスのローテーションミスが多々見られたが、最終クォーターではそれも改善し、タフショットを打たせてはディフェンスリバウンドからの速攻に持ち込んだ。そこからハーフコートオフェンスでもようやく森井とモリスのピック&ロールも機能し始める。一時は20点以上離されたが、最終的には7点差に縮めた。
結果よりも内容が問われるプレシーズンゲームで、ディフェンスのローテーションやコミュニケーションミスなど、課題が浮き彫りになった。それでも激しいディフェンスからのトランジションバスケで流れをつかむなど、横浜のあるべき強みも感じられた試合となった。
ミリングヘッドコーチに代わり指揮を執った山田謙治アシスタントコーチは試合後に「今回の小田原合宿で取り組んでいたテーマを遂行することができなかった部分がありました。またこれを反省して、開幕までしっかり準備してやっていきたい」と振り返った。