「大金を捨てたら、力になれるところに使えなくなってしまう」
NBAは、現地29日からプレーオフを再開することを正式に決めた。
アフリカ系アメリカ人のジェイコブ・ブレーク氏が警察官に撃たれた事件をきっかけにバックスが試合をボイコットし、シーズンが中断する間、リーグと選手会、そしてオーナーは話し合いを続け、社会問題への取り組みを強化し、アメリカ国民が投票に参加することを促進する活動、そして刑事司法の改革を目標に行動することを決めた。
『CNN』の番組に出演したウォリアーズのドレイモンド・グリーンは、シーズン続行という結論を支持。その理由を聞かれると「もし選手が舞台から降りてしまったら、発言する機会を捨てることになる」と答えた。
「舞台を去れば、マイクを持って意見を言うことはできない。我々のコミュニティにとって、自分たちの考えを伝えていくことは非常に重要だ」と続けたグリーンは、シーズンボイコットによる経済的な打撃についても触れた。
「それにお金の問題も絡んでくる。僕も可能な限りコミュニティのために貢献したいと思っているし、リーグもチームも地元のためにできることはたくさんある。だけど、もし大金を捨てるようなことをしてしまったら、力になれるところに使えなくなってしまう。それは正しい行為とは思えない」
試合のボイコット、白熱した議論から時間が経っていないため、簡単に気持ちを切り替えられない選手も出てくるだろう。しかしグリーンが言うように、関係者しか滞在していない『バブル』はメッセージを発信するには最適な舞台だ。
コート内では熱のこもったプレーで世界中のバスケットボールファンを熱くさせ、コート外では引き続き社会の変革を求める。NBAは、より良い社会の実現に向けて、その影響力をできる限り行使していく。