CJ・マッカラム

「言い訳をしたり、逃げ道を探したりしない男」

トレイルブレイザーズは『バブル』の初戦でライバルのグリズリーズをオーバータイムの末に撃破して勢いに乗った。シーズン再開から5勝2敗、メンバーを落としていないマーベリックスに競り勝ったことでグリズリーズをかわして8位に浮上している。シーズン最終戦となる明日のネッツ戦に勝てば8位のアドバンテージを持ってプレーインに進むことができる。

エースのデイミアン・リラードは2試合連続で50得点超えと絶好調。しかし、チームのもう一人の主役であるCJ・マッカラムが腰の骨折を抱えながらプレーしていることを『CBS SPORTS』が明かした。背骨のコア部分に影響がある部位ではなく、筋肉に守られてもいるが、腰の可動域が狭まり、痛みも相当あるという。マッカラムはここ3試合、このケガを抱えながらプレーを続けている。マブス戦では得点が8と伸びなかったが、最後に勝利を決定付けるフリースロー2本を成功させている。

リラードはマブス戦を終えた会見で『相棒』マッカラムの状態について「ちょっとしたケガだ」と表現した。「CJは戦士だよ。言い訳をしたり、逃げ道を探したりしない男だ。ケガを抱えているけど全力でプレーし、僕らとともに戦い続けている」

2人はブレイザーズの心臓であり、リラードが平均37.4分、マッカラムが36.4分とプレータイムは極めて長い。マッカラムが欠場するとなれば、チームの急失速はまぬがれない。それでもシーディングゲーム最終戦、プレーインと負けられない試合が続く。

西カンファレンスの順位争いでは『バブル』無敗の7連勝と波に乗るサンズに注目が集まっているが、西の首位としてプレーインの勝者を待ち受けるレイカーズにとっては、プレーオフの経験が豊富なブレイザーズの方がやりにくい相手だろう。抜群のコンビネーションと勝負強さを持つリラードとマッカラムが、今の不安定なレイカーズのディフェンスで止められるだろうか。完全復活を遂げたカーメロ・アンソニーは、旧友レブロン・ジェームズとの対戦でその能力のすべてを出してくるに違いない。

ブレイザーズがレイカーズと対戦すると決まったわけではないが、そうなればプレーオフ1回戦で最も注目されるカードとなるのは間違いない。相当な無理を続けているであろうマッカラムがどこかで限界を迎えてしまうことなく、最後まで戦い抜くことを願うばかりだ。