写真=Getty Images

リオ五輪の男子バスケットボールは8月6日にスタート

リオ五輪への最後の出場権を争う世界最終予選が決着した。

日本代表がグループリーグで敗退したベオグラード会場の決勝には、セルビアとプエルトリコが駒を進めた。セルビアは立ち上がりから強さを発揮。3ポイントシュートで先制を許したものの、すぐさま9-0のランを決める。プエルトリコがタイムアウトを取るも流れを止めることなく、そこから15-0のランで、都合24-0と怒涛のラン。ボグダン・ボグダノヴィッチが8得点4アシストで大攻勢を演出し、セルビアは第1クォーターを終えて37-11と大差を付けた。

その後、プエルトリコも持ち味である力強いバスケットを展開するものの、最初の大量ビハインドを挽回することはできず。セルビアが余力を残したまま、108-77で勝ち切った。

トリノ会場では開催国のイタリアとクロアチアが決勝に進出。FIBAランク35位のイタリアは、12位と上位のクロアチアに対して激しいプレーで食らい付く。後半に入って差を詰めると、第4クォーター残り5.6秒でニコロ・メッリがタップシュートをしぶとく沈め、70-70と追い付き延長戦へ。

しかし、イタリアの健闘もここまで。攻守の核となっていたナゲッツのダニーロ・ガッリナーリ、ルイージ・ダトメが第4クォーターに揃ってファウルアウト。ファウル覚悟でクロアチアに食らい付いた結果、他の選手もファウルトラブルに陥っており、延長戦ではクロアチアに圧倒された。フリースローの数はイタリアの19(うち成功17)に対しクロアチア33(うち成功25)。大健闘もこれが限界だったということだろう。

マニア会場の決勝に進んだのはフランスとカナダ。FIBAランク5位のフランスが順当に勝利した。サイズのメリットを生かして戦うカナダを、フランスは技術と組織力で迎え撃つ。後半に入るとフランスがじりじりと優位に立ち、大差こそ付けられなかったものの常にリードして試合を進めた。

フランスの中心にいたのがトニー・パーカーだ。巧みなパスで攻撃を組み立てつつ、自らも積極的にシュートを狙い、ゲームハイの26得点を記録。NBAのスパーズで活躍するその実力を存分に発揮した。

トニー・パーカーはNBAプレーヤーとしての貫録を存分に発揮してフランス代表を牽引した。

これでオリンピックに参加する12カ国が出揃った。グループAは、フランス、アメリカ、ベネズエラ、セルビア、中国、オーストラリア。グループBはアルゼンチン、スペイン、ブラジル、リトアニア、クロアチア、ナイジェリア。

リオ五輪の男子バスケットボールは8月6日(土)にグループAの3試合で幕を開ける。最も注目されるアメリカは、6日の中国との試合でお披露目となる。8月17日(水)に準々決勝、19日(金)に準決勝。そして21日(日)に3位決定戦と決勝が行われる。