『異次元の高さ』に苦戦するも前半をリード
U-16男子アジア選手権、グループリーグで
開始5分、10-
迎えた後半、高さを強調するフィリピンの前に日本は崩れる。ペイントエリアで圧倒的な力を見せるカイが、
田中のフェイダウェイシュートが外れ惜敗
日本の11点ビハインドで迎えた最終クォーター、日本はチームプレーを取り戻し、三谷桂司朗がフィニッシャーとなって追撃を開始。開始3分半で3点差まで迫った。それでも、またもカイが立ちふさがる。高いブロックショットを浴びて得点が止まると、ゴール下で連続失点。残り3分30秒にはターンオーバーから速攻を許し、59-69と再び2桁のビハインドを背負った。
だがこのピンチに、ここまでシュート精度が上がらず、フィールドゴール13本中2本成功と極度のスランプに陥っていた田中が覚醒する。この試合初めての3ポイントシュートから3本連続で3ポイントシュートを成功させ、日本の反撃に勢いをもたらした。そして3点を追う状況で迎えた残り26.4秒、田中は3ポイントラインから遠く離れた位置から思い切りよくシュートを放ち、これを沈めて土壇場で70-70の同点に追いついた。
しかし、直後のポゼッションで失点し、再び2点を追う状況に。そして残り2.3秒、サイドラインからパスを受けた田中が放ったフェイダウェイシュートが外れ、70-72で敗れた。
日本はカイに28得点21リバウンド(うちオフェンスリバウンドが8)3ブロックを許し、その高さの前に屈した。ベスト4進出は叶わず、U-17ワールドカップ出場権を逃すことになった。
ラストショットを外した田中はコートで泣き崩れ、チームメイトに抱きかかえられた。それだけこの大会に懸ける思いが強かったのだろう。ベスト4は逃したが大会は続き、明日は5~8位順位決定戦を戦う。