福岡大学附属大濠

片峯聡太コーチ「感謝の気持ちを持って受け取りましょう」

福岡大学附属大濠のOBが、新型コロナウイルスの影響で思うような活動ができない現役生をサポートするため、オリジナルTシャツを作ってプレゼントした。杉浦佑成(島根スサノオマジック)、青木保憲(川崎ブレイブサンダース)らとともに今回の動きで中心となった一人、2012年卒の福元直人は、コロナ下で自粛が続いていた時期にOBを集めてのyoutube番組『92ミネch』の仕掛け人でもある。

ちなみに『92』は2018年に亡くなった田中國明の『クニ』から、『ミネ』は現在の大濠を率いる片峯聡太コーチの名から取られた。現役のBリーグ選手も数多く参加、毎週のように大濠時代の昔話に花が咲く企画だった。

「youtubeで大濠OBの企画をやるうちに、現役の子たちに何かできないかと考え始めたのがきっかけです。支援のやり方はいろいろありますが、OBも含めて大濠全体が一丸になることが大事だと考えました」と福元は語る。

「大濠は伝統がある高校ですし、その伝統を現役の選手たちが支えています。でもコートで自分を表現できない今、OBが支えるべきだと思いました。厳しい状況だとは思いますが、自分たちだけじゃなくOBも見ていますし、バスケットボールを楽しんでほしい。この時期、この難局をチャンスと思って、ウインターカップに向けてより励んでほしいし、より楽しんでほしいと思います」

このTシャツは大濠バスケ部の全員にプレゼントされ、この企画に賛同したOBたちも同じものを持つ。離れていてもOBと現役生で繋がることができるように、と考えられた。

片峯コーチは選手たちに、OBが活動資金を出していることも伝え、「OBが出し合ってくれたお金が遠征費などみんなが活動する資金になっている。お金だけじゃなく、人の温かさがこれだけのことになっているので、感謝の気持ちを持って受け取りましょう」と語り掛けた。

「ウインターカップしか残されていないので、そこに向かって一日一日を大切に頑張ってほしい」と福元はOBの気持ちを代弁する。選手たちにも温かい気持ちは伝わったはず。日々の取り組みに、また一層力が入るに違いない。

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