鈴木ヘッドコーチ「言葉だけでなく行動で少しでも信頼を回復できるように」
島根スサノオマジックは今日、鈴木裕紀がヘッドコーチに就任したことを発表した。
鈴木ヘッドコーチは2017-18シーズンから島根で指揮を執っていたが、B1に復帰した昨シーズンの中盤でパワハラ行為が発覚し、リーグからの制裁を受けていた。その後、島根は指揮官を交代するもチームを立て直すことは難しく、11勝30敗と大きく負け越してシーズンを終えた。
川﨑寛代表取締役は鈴木ヘッドコーチの就任について「様々なご意見があると思いますが、クラブ内で多数の検討を重ねたうえで、この結論を出しました」とのコメントを発表している。
「バンダイナムコ島根スサノオマジックとして、ハラスメント行為は決して許されるべきことではありません。しかしながら、行ってしまったことについてはリーグおよび会社にて処分を下し、社会的な制裁も受けました。本人も処分を重く、深く受け止め、反省をし、2020年3月にGM付き特任コーチとして就任した以降のチーム内での言動には相手の気持ちに寄り添う姿勢もみられております。そればかりか、後ろ指をさされる中でも逃げ出さず、過去の過ち、誤りを正すことおよび勝利に導くことを、退路を断ちながら誓ってくれている姿には、信じて期待をしたいと考えるに至りました」
「バンダイナムコ島根スサノオマジックが2019年8月より所属するバンダイナムコグループは、失敗をしても、再チャレンジの機会を与える風土を持っています。島根スサノオマジックとしても、切り捨てることは簡単ですが、本人が覚悟を持って再びの挑戦を望むのであれば、反省を生かしてさらに高みを目指すよう指導する所存です。信頼の回復は簡単なことではないと理解しておりますが、失敗を挽回しチームへプラスの形で貢献してもらえるようチャンスを与えたいとも考えます」
「とはいえ、許されないハラスメントを行った事実と、被害者の心の傷は決して消えるものではございません。『甘い』『許すべきではない』というお叱りやご意見があることは承知しており、それは我々フロント側としても、真摯に受け止めてまいります」
鈴木ヘッドコーチもクラブを通して次のコメントを発表している。「はじめに、昨シーズンの問題について謝罪を申し上げたいと思います。私の厳しい言動で苦しい思い、辛い思いをされた被害者の方に深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ありませんでした」
「私が現場に戻ることで沢山のご意見があると思いますが、今シーズンもヘッドコーチをやらせていただくこととなりました。私自身を見つめ直し、私の言葉だけでなく行動で少しでも信頼を回復できるように、ここにいるチームスタッフ・選手・フロントスタッフの方々・地域の皆さまと力を合わせて誇れるチームを作っていきたいと思います。今シーズンもよろしくお願いいたします」
また、目標であるチャンピオンシップ進出を達成するためにもアシスタントコーチを2名体制にすることも発表し、昨シーズンの途中からヘッドコーチを務めた河合竜児とビデオアナリストだった野村慧介が就任することとなった。
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