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ジョーダンもコービーもレブロンも達成していない偉業

ロケッツのジェームズ・ハーデンが、NBA史に名を刻んだ。1月30日にホームで行なわれたマジック戦で、史上初めて60得点超えでのトリプル・ダブル(10リバウンド11アシスト)という偉業を達成した。

ハーデンは今シーズン自己最多となるフィールドゴール30本を放ち、19本を決めている(成功率63.3%)。フリースローも18本中17本を決めるタッチの良さで、前人未到の領域に足を踏み入れた。『Hoops Hype』記者のブライアン・カルブロスキーは、この記録がどれだけ凄いことかを示すため、ハーデンの記録に近いスタッツを残した過去の名選手を紹介している。

過去に最もこの記録に近づいたのはリック・バリーの64得点10リバウンド9アシスト。次いでギルバート・アリーナスの60得点8リバウンド8アシストだった。1試合での歴代最多100得点を記録したウィルト・チェンバレンは59得点13リバウンド9アシスト。『ミスター・トリプル・ダブル』ことラッセル・ウェストブルックは57得点13リバウンド11アシスト。レブロン・ジェームズは57得点11リバウンド7アシスト。コービー・ブライアントは53得点10リバウンド8アシスト。『神様』マイケル・ジョーダンでさえ、53得点14リバウンド8アシストが最高だった。

これだけの面子でも達成できなかった『60得点超えのトリプル・ダブル』を記録し、チームも西カンファレンス2位につけている。これはすなわちMVPレースでハーデンが抜け出しつつある、ということだ。若手が多いセルティックスが東カンファレンス首位でレギュラーシーズンを終えれば、カイリー・アービングにも可能性がある。

しかし、ここ数シーズン常にMVP候補である実績も考えれば、今シーズンこそハーデンが最高の栄誉を手にするのではないだろうか。試合を重ねるごとに、『選ばれない理由』を挙げる方が難しくなっている。