立ち上がりからトランジションオフェンスが爆発
1月21日、千葉ジェッツが本拠地の千葉ポートアリーナで横浜ビー・コルセアーズと対戦。第1クォーターでいきなり18点の大量リードを奪うなど序盤から横浜を圧倒すると、今シーズン最多得点となる114得点を奪う余裕の展開で、前日に続いての勝利を収めた。
昨日の試合、千葉は95-79で勝ったものの第1クォーターでは16-26と出遅れた。しかし、今日は試合開始と同時に持ち味とする堅守からの速攻とトランディションオフェンスを展開。インサイドでマイケル・パーカーがイージーシュートを確実に沈め、このクォーターだけで10得点。さらに西村文男が3ポイントシュート3本を沈めると、守っては横浜にタフショットを多く打たせシュート19本中5本成功のみに抑えることで、31-13と大きく突き放す。
第2クォーターに入っても千葉はギャビン・エドワーズを軸に着実に加点してリードをキープ。一方、横浜は終了間際にゴール下の要であるハシーム・サビート・マンカが、伊藤俊亮へのハードファウルで、ディスクォリファイファウルを宣告され痛恨の退場を喫する。
『Stay together』を体現するパフォーマンス
千葉の18点リードで迎えた第3クォーター、小野龍猛がオールジャパン決勝の再現となる大暴れ。このクォーター、3ポイントシュート4本成功を含む14得点を稼いだ小野の活躍により、84-53とした千葉が第4クォーター前に勝負を決めた。
試合全体で25得点を挙げた小野は、「今日は言うことないんでじゃないんですか。第1クォーターから第4クォーターまで自分たちのやりたいことができて満足度が高いです。チームとして戦うことがしっかりできました。良い形で今週を終え、来週に向けて弾みがつきました」と語る。
また、大野篤史ヘッドコーチも「昨日のスタートの入りを修正し、40分間、自分たちのやりたいことをできた。みんな最初からディフェンスの意識が高く、リバウンドを取ってから全員がさぼらずに走りました。『Stay together』という自分たちのキーワードをしっかり強調できました」と続け、指揮官、主将とも、内容にも結果にも大きな手応えを得た一戦となった。
横浜の尺野将太ヘッドコーチは「点数にも現れているように自分たちの力が足りず、ジェッツさんが40分間素晴らしいプレーを続けました。日本一のトランディションオフェンスである相手に対し、自分たちのオフェンスをしっかり終えることが対策になります。ただ、ウチのオフェンスの修正をジェッツさんのディフェンスが上回り、それがブレイクにつながって今日の結果へとつながってしまいました」と総括。千葉の堅守を崩せずタフショットを打たされ速攻につなげられたことが、大量失点の要因と振り返っている。
「大差での敗戦はチームが崩れてしまうピンチ」
リーグ下位の横浜であるが、オールジャパンとオールスターゲームによる中断前には、滋賀レイクスターズ相手に敵地で連勝。細谷将司が「年末に2連勝で良い形で終わり、休みの間に良い練習ができて自信をもって臨んだ試合でした」と語るように、良い流れで迎えた今回の千葉戦だった。しかし、結果は「昨日は前半、自分たちのバスケを出せましたが、今日は一回も出せず千葉さんの前に何もできなかったです。オフェンスでは78点、昨日も79点と取れていますが、今日は114失点と屈辱的な負けというか、反省しかないです」(細谷)と厳しい現実となった。
尺野ヘッドコーチが「大差での敗戦はチームが崩れてしまうピンチ。チームでしっかり戦わないといけない。チームで戦っているかは、ディフェンスに現れます」と語ったように、まずは来週のホームゲームに向け守備の立て直しをしっかり図ることが何よりも重要だ。
一方、千葉は来週、敵地に乗り込んで同地区の難敵、川崎ブレイブサンダースと対戦。「どこが相手だろうと、やることは変わらない。千葉らしいバスケットができればいいと思います。気の緩みなく一つひとつしっかりやるべきことをやっていくことを大事にしていきたい」と小野は、いつもの千葉のバスケットをしっかり遂行することで何よりも大切と強調している。
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