カメラマンを蹴って長期出場停止、その間にプロレス参戦
先日Netflixで公開されたブルズのドキュメンタリー『The Last Dance』は、新型コロナウイルスの影響でバスケットボールを奪われたファンが待ち望んでいたコンテンツだ。
すでに公開されているエピソード1と2ではマイケル・ジョーダンとスコッティ・ピッペンにフォーカスが当てられたが、この後に間違いなくその役割を果たすのがデニス・ロッドマンだ。
ロッドマンがブルズに加入したのは1995-96シーズン開幕前だった。ブルズ加入前はピストンズとスパーズに所属しリーグ屈指のディフェンダーとして名を馳せていた。身長はそれほど高くないが圧倒的なリバウンド力を誇り、1990年代には7年連続でリバウンド王に輝いた。
しかし、ブルズに加わった頃のロッドマンは、有能な選手としてではなく髪の毛の色を頻繁に変える奇抜な選手として認知されていた。また、パーティー好きとして有名で、空き時間を見つけてはパーティー三昧だったという。元チームメートのジョー・クラインによれば、ブルズはロッドマンが遊び歩かないように嘘のフィルムセッションを行っていたという。
コートの上でもロッドマンは度々問題を起こしていた。『The Last Dance』で描かれている1997-98シーズン中、コート脇のテレビカメラマンを蹴り11試合の出場停止処分を受けているが、本来であれば謹慎するところで彼は何とプロレスに挑戦している。ハルク・ホーガンとタッグを組んで試合をしたり、当時ジャズで殿堂入りも果たしているカール・マローンとも試合をした。
コートの外ではエキセントリックな面が目立ったロッドマンだが、コート上ではブルズのディフェンスに欠かせない選手だったことは間違いない。ブルズはロッドマンなしではチャンピオントロフィーを掲げることはできなかったと、少なくとも彼自身は考えている。
「ブルズには偉大なジョーダン、ピッペン、そしてフィル・ジャクソンがいた。じゃあ俺抜きでチャンピオンになれたか、そうは思わないね」と彼は公言してはばからなかった