写真=野口岳彦
天皇杯とオールスターの欠場がほぼ確実に
今日開幕する天皇杯を前に、前年王者の千葉ジェッツにアクシデントが発生した。司令塔の富樫勇樹が左大腿四頭筋挫傷で全治3~4週間と発表されたのだ。
富樫は元日のアルバルク東京戦の第1クォーター途中、スティールに成功するとそのまま反転してリングにアタック。トップスピードでペイントエリアに飛び込んだところで菊地祥平と激突。左太ももを抑えて悶絶している。この際はそのプレーで得たフリースローを投じて、自分で歩いてベンチに戻った。後半アタマからコートに戻ったが、4分半でベンチに下がった後はプレーしなかった。この時のケガが想定以上の重傷だったということだろう。
千葉にとって富樫は司令塔であるだけでなく得点源でもある。今シーズンのリーグ戦28試合を終えて、ギャビン・エドワーズの17.3得点に次ぐ15.2得点を記録。その富樫がケガをした元日のA東京との第2戦では49得点と、昨シーズンを含めても最少得点に終わっている。
西村文男と阿部友和、経験豊富なポイントガードが控えているため司令塔の役割は埋められるだろうが、得点力と相手に対する威圧感はどうしても不足する。ここをチームで乗り切れるかどうか、千葉にとっては試練であり、チームとしての成熟度が問われる天皇杯となる。
リーグ戦だけを考えれば、試合のないこの時期の欠場は比較的ダメージが少ないが、昨年の天皇杯優勝を機にチームも富樫も大きく飛躍しており、連覇への意気込みは強かった。また、1月14日に予定されているオールスターゲームへの出場も絶望的。昨シーズンのオールスターではジャスティン・バーレルとのコンビで『たかいたかいダンク』を決めてMVPを受賞した富樫が欠場となれば残念だ。