岐阜女子

ベンチメンバーが信頼に応え、危なげない勝利

ウインターカップ女子の準々決勝、岐阜女子(岐阜)vs県立小林(宮崎)は、盤石の安定感を見せた岐阜女子が4つのクォーターすべてで上回り、92-72で勝利した。

序盤にペースをつかんだのは県立小林。抜群のハンドリングスキルを持つフェスターガード・ヤヤが岐阜女子のプレッシャーをかいくぐってはパスを供給する。他の選手もヤヤに頼ることなく、行けると判断すれば1on1を仕掛けていく積極性が功を奏して先行した。

だが、岐阜女子もすぐに盛り返す。良いシュートチャンスを作っても決めきれずにビハインドを背負う状況でも慌てず、自分たちのバスケットを展開。我慢するうちにシュートに当たりが来て、シューターの林真帆が4点プレーを決めると、大角地黎もディフェンスを切り裂いてのドライブレイアップと、連続得点で23-16と突き放して苦しかったはずの第1クォーターを終える。

県立小林のヤヤには藤田和がつき、揺さぶられてもフットワークを生かした粘り強いディフェンスで良い形を作らせない。オフェンスの起点となるヤヤが封じられたことで県立小林のオフェンスは立ち上がりの勢いを失ってしまった。

48-35で始まった後半、岐阜女子は開始5分で18-5のランで一気にリードを広げると、安定したディフェンスを生かして優位を保つ。第4クォーターには留学生の2人を含めて主力を下げ、セカンドユニットを起用する。リードは15点前後と、まだ勝負が決まったわけではなかったが、安江満夫コーチは「彼女たちはスタメンにはなれなかったけど、毎日の練習は一生懸命やってきました。そこは信頼しています」と、ベンチスタートの選手たちに終盤を託した。

岐阜女子

県立小林の司令塔ヤヤ「やりきって終えられた」

ここで崩れるようなことがあれば主力を戻したのだろうが、セカンドユニットも攻守に安定したパフォーマンスを見せ、主力にプレータイムが偏りキレを失いつつあった県立小林に主導権を譲らない。結局、最終スコア92-72、岐阜女子が危なげなく準決勝へと駒を進めている。

県立小林のヤヤは4試合で平均18.5得点(26日終了時点で大会6位)を記録。さらには11.0リバウンド(4位)、5.3アシスト(2位)、3,8スティール(1位)と素晴らしいスタッツを残したが、その挑戦もここで終わりとなった。

「負けたのは悔しいですが、やりきって終えることができました」と語る。「このチームでやれて良かった。個性の強い選手ばかりだったんですけど、一つのチームとしてまとまってここまで戦えたので、悔いはありません」