アイザイア・トーマス

泥酔したファンの無礼に耐えられず、客席に乗り込む

12月21日のシクサーズ戦でウィザーズのアイザイア・トーマスは、激しい野次を飛ばしていたシクサーズファンのもとへと詰め寄った。

108-125でウィザーズが敗れたこの試合、事件が起こったのは第4クォーター残り2分53秒のタイムアウト中だった。フリースローを与えられたトーマスは1本目を外し、2本目を決めた後、自陣に戻る際にスタンドにいる客の言動に気がついたという。

「両手の中指を立てて『Fuck you, bitch!』と3回言ったんだ」

その直後にタイムアウトが取られると、トーマスはスタンドに入って行きその客に詰め寄った。「失礼だぞ、と言ったんだ」とトーマスは説明する。「僕は選手である前に一人の人間だ。ファンらしくしろ、と言ったら彼は謝罪した」

このあと退席処分と1年間のアリーナ出入り禁止となった2人の客に対して「明らかに泥酔していた」という別の観客の証言がある。ただ、NBAは試合中に選手が客席に立ち入ることを禁じており、選手は自動的に退場、さらには罰金と出場停止処分の対象となる。

NBAでは最近、選手と客との間のトラブルが後をたたない。最近ではラッセル・ウェストブルックが人種差別的な発言をしたユタのファンと言い争いになり、訴訟にまで発展したばかり。今回のような客の一線を越える言動に対して予防策と再発防止策を打ち出すことができるのか、リーグの迅速な対応が求められる。