今シーズンもライバルを刺激するスタンスは変わらず
2017-18シーズン開幕まで1週間をきり、王者ウォリアーズの中でも歯に衣着せぬ言動が際立つドレイモンド・グリーンが、『GQ』のインタビューでキャバリアーズと激突した昨シーズンのNBAファイナルを振り返り「彼らに勝つチャンスはなかった」と語った。さらには「スウィープできなくて腹が立ったよ」と続けている。
グリーンが執拗なまでに挑発を続ける理由は、2016年のファイナルにある。第4戦を終えて3勝1敗と王手をかけたウォリアーズに対し、追い詰められたキャブズは第5戦から3連勝をマークし、NBAファイナル史上初となる、1勝3敗からの大逆転優勝を達成した。
もし累積テクニカルファウルによりグリーンが第5戦で出場停止となっていなかったら、そのままウォリアーズが2連覇を果たしていたという意見は今も多い。その責任を誰よりも感じているからこそ、グリーンは昨シーズンのファイナルでキャブズを圧倒することが重要と考え、それをチームで実行してみせた。
第1戦からキャブズに付け入る隙を与えなかったウォリアーズに対し、3連敗を喫して後がなくなったキャブズは、ホームでの第4戦でファイナル新記録となる1試合24本の3ポイントシュートを成功させ、137-116で勝利。しかし反撃もここまで。第5戦でウォリアーズの優勝が決まった。
キャブズを「世界で2番目にベストなチーム」と表現したグリーンの挑発は止まらない。「彼らがファイナル中に狼狽する姿を見て愉快だったよ。彼らも、自分たちに勝つ可能性がないことを分かっていたんだから」と続けた。
今夏キャブズは、トレードを志願したカイリー・アービングと交換で、セルティックスからアイザイア・トーマス、ジェイ・クラウダーといった新戦力を獲得。また、フリーエージェントのデリック・ローズ、ドウェイン・ウェイドとも契約し、戦力を充実させた。もし今シーズンもファイナルでウォリアーズと対戦すれば、実に4年連続の激突となる。
シーズンを通じ、キャブズとウォリアーズのライバル関係が話題になることは多い。それを理解しているからこそ、グリーンは『宿敵』を挑発し続けるというスタンスを一貫しているのだろう。レギュラーシーズン開幕前の時点でこれだけ過激な発言をしている以上、開幕後も相変わらずの『グリーン節』が炸裂しそうだ。