文=泉誠一 写真=野口岳彦、B.LEAGUE

B1では千葉とA東京が敗れ、全勝クラブが早くも皆無に

京都ハンナリーズが千葉ジェッツに勝利し、最後の砦であったアルバルク東京が新潟アルビレックスBBに延長の末、敗れた。この結果により、第2節を終えた時点でB1は全勝クラブがいなくなった。群雄割拠の様相を呈する2シーズン目のBリーグだが、昨シーズン同時期はどうだったのだろうか──。

2016-17シーズン、第2節を終えた時点で開幕4連勝していたのはA東京と三遠ネオフェニックス。しかしその連勝も長くは続かず、翌第3節で両クラブとも敗れている。これまでの2シーズンにおいて、5連勝を挙げた三遠が開幕連勝記録保持者だ。

逆に、西宮ストークスと大阪エヴェッサの西地区の2クラブは、不名誉な4連敗スタートとなった。だが、昨シーズン同様に4連敗していた滋賀レイクスターズと横浜ビー・コルセアーズは第3節には勝利を挙げており、連敗を5で止めている。落ち込むことなく自信を持って、ファンを安心させるためにも次節で勝利を勝ち取ってもらいたい。ただし、先に挙げた昨シーズン開幕4連敗クラブは降格こそ回避されたが、それぞれの地区で最下位となっており、この時点から気を引き締める必要はある。

B2は各地区の首位クラブが開幕から4連勝中

全勝クラブがいなくなったB1だが、B2では各地区の首位クラブが4連勝を挙げている。1年でのB1返り咲きを狙う秋田ノーザンハピネッツ(東地区)、信州ブレイブウォリアーズ(中地区)、そしてB3から昇格したばかりのライジングゼファー福岡(西地区)が目下4連勝中だ。今週末、秋田はホームに信州を迎える連勝対決が待っており、いずれかに黒星がつくことになる。福岡は同じくB3から昇格した金沢武士団と対戦。3勝1敗で中地区2位と好調な金沢は、昨シーズン何度もB3で戦ってきただけに、福岡にとっては一番苦手な相手となるかもしれない。

開幕2節を終えた現時点は、今シーズンの荒波に対し、どうやって舵を取るべきかを試行錯誤してる時期である。まだまだ長い旅は始まったばかりだ。しっかりと安定すれば、一気に突っ走ることも可能であることは、昨シーズンの結果が物語っている。開幕1勝3敗と出遅れた千葉だったが、11月に入ると13連勝し、勢いそのままに天皇杯初優勝を果たしている。逆もまたしかり。仙台89ERSは3勝1敗と好スタートを切ったにもかかわらず、今はB2での戦いを強いられている。一喜一憂する楽しみがレギュラーシーズン。喜びを積み上げた先に2代目王者へ、憂う日が増えれば降格へ、それぞれへと続く道が待っている。

勝ち続けることがプレッシャーに感じることもあるだろう。B1全クラブが負けたことで気持ちが楽になるとともに、その敗戦を発憤材料としてさらなる好プレーが生まれる効果に期待したい。しかし、ファンの皆さんにとっては1敗たりとも許せないはずだ。特に会場へ応援しに行った時こそ、負けてほしくないのがファンの心理なのだから。