ステフィン・カリー

クラッチプレーヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞

ウォリアーズはプレーイン・トーナメントを突破できずに早々にシーズンを終えたが、ステフィン・カリーは新たな個人タイトルを手にした。2023-24シーズンのクラッチプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのだ。

クラッチプレーヤー・オブ・ザ・イヤーは昨年に新設された個人賞で、第1回の受賞者はキングスのディアロン・フォックス。今回が2年目で、当然カリーにとっては初の受賞となる。

NBAで『クラッチ』と見なされるのは、残り5分で5点差以内の試合。そのシチュエーションでカリーはリーグトップの189得点を挙げた。以下、182得点のデマー・デローザン、139得点のデイミアン・リラードと続く。クラッチプレーヤー・オブ・ザ・イヤーの最終候補3人に選ばれたのはカリーとデローザン、そしてシェイ・ギルジャス・アレクサンダー。シェイはクラッチでの得点は112だったが、57勝を挙げたサンダー躍進を引っ張る勝負強さが光った。

『TNT』の特番に出演したカリーは「やることがなくて暇だったから良かった」とジョークを言い、こう続けた。「プレーオフを外から見て、あのレベルに戻るために何をすべきかを考えている。スカウティングをしてメモを取り、あの雰囲気がどれだけ恋しいかを感じている。来シーズンもプレーオフに出られないようなことは避けたい。戻りたいんだ」

クラッチショットを決めるためには、勝敗に直結する重要な場面でボールを受け、シュートを放つ強い気持ちがまず必要になる。「決められるとは限らないと理解した上で、逃げないことだね」とカリーは言う。

「マイケル・ジョーダンの名言を知っているだろう? 『打たないショットは100%外れる』だよ。シュートが外れたら、それを受け入れて次に進む。そのためにはバスケにどれだけ取り組むかだと思う。それだけ練習に時間を費やしていれば、自信が生まれるものだ」

「みんなが記憶しているのはハイライトで流れるようなシーンだけど、外したシュートもたくさんある。『良いシュートだった、決まっていればな』と思い、『惜しかったけど、次だ』と切り替えるんだ。良い意味ですぐ忘れること。それが次のチャンスでも変わらず自信を持って打つための唯一の方法なんだ」

そして話題は出場が決まったパリオリンピックへと移った。「エキサイティング、なんて言葉を超越しているよ。僕は世界選手権に2度出場しているけど、オリンピックは2016年も2021年も参加できなかった。だから今回のチャンスがすごく楽しみなんだ。最高の選手が揃うし、コーチ・カー(スティーブ・カー)のやり方はよく分かっている。彼と一緒に自分の国を代表してプレーできるなんて、これ以上はない経験だと思う」

「開会式も楽しみだし、他の競技に出ている選手の応援にも行きたい。すごく盛り上がるだろうね。そしてもちろん、僕たちは金メダルを獲得するつもりだ」