ドワイト・ハワード

自ら無保証契約を申し出て、真剣さをアピール

ドワイト・ハワードは過去4シーズンすべてを異なるチームでプレーした。もともと才能はあるが素行の悪い選手という評判で、移籍を繰り返すことで悪いイメージが定着してしまっていた。ただ彼ももう若くなく、このままキャリアを終えるわけにはいかない。世間に自分を再評価してもらうチャンスを得るために、彼はこの夏、自らレイカーズに無保証契約を申し出たという。

『ESPN』によれば、ハワードはこうすることでレイカーズに対して、自分がいかに真剣なのかを示そうとしたのだそうだ。また、口約束ではあるが「チームが指示するどんな役割でも受け入れる」と伝えていた。自分の評価も役割も定らない状態でシーズンを迎えるのは、ハワードにとって初の経験だったという。

だが、彼はこの賭けに勝った。チームの主役ではないが、レブロン・ジェームズやアンソニー・デイビスを支える役割を実直にこなしている。開幕からここまで23試合すべてに出場、役割が限定されているためスタッツは伸びないが(1試合平均7.0得点、7.1リバウンド、1.2ブロック)、それでも彼が身体を張って、特にゴール下のディフェンスを支えることでチームは20勝3敗とNBAのトップをひた走っている。

ハワードは過去に最優秀守備選手賞を3度獲得しており、もともと守備には定評がある。ベンチスタートを受け入れて自分の役割に徹したこの2カ月弱で、これまでの悪いイメージは払拭されつつある。レイカーズが新たな契約をハワードに申し入れる日は、そう遠くなさそうだ。