写真=Getty Images

「今後は少しSNSから離れてバスケットボールに集中する」

昨年夏にサンダーからウォリアーズへと移籍したケビン・デュラント。移籍1年目にNBA優勝を経験し、新たなシーズン開幕に備えていた彼が、信じがたい失敗をやらかした。

事の発端は、あるファンがデュラントに向けてTwitterで投稿した「サンダーを退団した理由について聞かせてもらいたい」との質問だった。見なかったふりをすることもできたし、当たり障りのない回答をしても良かった。もちろん、ありのままの自分の思いを書くこともできた。

ところがデュラントは、こんな返信を送ってしまう。「彼は球団が好きじゃなかったし、ビリー・ドノバンの下でプレーするのも好きじゃなかったんだ。戦力も十分じゃなく、彼とラス(ラッセル・ウェストブルック)しかいないチームだった」

さらに返信はこう続く。「ラスがいなかったらどれだけ酷いチームだったか考えてみてくれ。遊んでばかりいるようなヤツらと一緒ならKDは優勝できない」

「彼は」「KDは」という第三者の立場からの記述は不自然だ。デュラントが別アカウントを使って自己擁護を試み、その際にアカウントを切り替えるのを忘れて『本音』をツィートしてしまったのだろう、と批判の嵐が巻き起こった。「デュラントのアカウントが誰かに乗っ取られたのでは?」と考える者もおり、後にツィートは削除されたのだが、炎上は収まらない。

結局、デュラントはサンフランシスコで開催されたイベント『TechCrunch Disrupt』に出席した際、サンダーを批判する返信を書いたのが自分であることを認めて謝罪した。

「僕はファンと交流するためにTwitterを使っている。バスケットボールファンとの交流は素晴らしいことだからね。ただ、今回は少しばかり行きすぎてしまった。大好きなバスケットボールについて議論すると、たまに起こってしまうことだ。誰かと議論するのがダメだとは思わないが、自分がプレーしたチームや指導してもらったコーチの名前を出したことは反省している。子供じみた行為だった。投稿したすべての文章が愚かな表現だった。謝りたい」

.@KDTrey5 regrets the way he interacted with fans on Twitter yesterday #TCDisrupt pic.twitter.com/da1bQbruK5

— TechCrunch (@TechCrunch) 2017年9月19日

大のSNS好きのデュラントだが、今回の炎上事件はさすがにこたえた様子。「ファンのみんなとの交流はこれからも続けたい。楽しいし、みんなとつながる良い方法だからね。でも、これからは少し控えて、バスケットボールに集中する。昨日はこの件について考えて辛かった。自分自身に腹が立ったんだ。気持ちを切り替えてバスケに打ち込みたい」

サンダーのファンから『裏切り行為』と罵られた移籍から1年が経過し、批判の勢いもようやく弱まってきた矢先に、火に油を注ぐような行為。デュラントが「自分自身に腹が立った」というのも当然だろう。SNSの時代に、自分の考えを発信してファンと直接コミュニケーションを取ろうとする彼の姿勢は好感が持てる。ただ、やりすぎは禁物。特に、彼がいくら謝罪してもサンダーファンの怒りは再び燃え上がってしまったはずだ。