「5年前の彼じゃないかもしれないが、あんまりだ」
先日、『ESPN』が最新のNBA選手ランキングを発表した。上位は順当に実績ある選手の名前が並ぶ中、ネガティブな意味で話題となったのがニックスのカーメロ・アンソニーの64位という順位。メディアの中にも『ESPN』の評価基準に異を唱える意見も多い。
アンソニーが愉快な気持ちでこれを受け止めていないのは間違いないが、現役選手で口を開いたのがウォリアーズのドレイモンド・グリーンだ。「メロはこのリーグで素晴らしい実績を残している選手。確かに5年前の彼じゃないかもしれないが、それは誰にだって言えること。キャリアを重ねていけば力も落ちてくる。だから、今の彼が5年前のメロとは言わない。でも64位だろ? 5年前なら6位だったかもしれない。でもね、64位なんてあんまりだ」
2012年のNBAドラフトで全体35位指名という低評価を受けたことを今に至るまで根に持ち、悔しさをバネに成長してきたグリーン。コート上のパフォーマンスで評価を勝ち取ってきたという自負が強いからこそ、不当な評価には黙っていられない。分かりやすい形で怒りに火を付けたのがレイカーズのルーキー、ロンゾ・ボールがアンソニーより1つ上の63位にランクインされたことだ。もちろんボールに非はないが、NBAのコートにまだ立ってもいない選手のほうが評価されることにグリーンは激怒した。
「評価は自分で勝ち取るものだよな。そういう意味でもメロは64位より上の評価に相応しいものを勝ち取ってきた。新人が彼の上にいるなんで無礼にもほどがある。俺たち選手はバスケットボールにすべてを捧げているんだ。それなのに周囲が簡単にランク付けをするのか? ランキングを付けている連中には、まず力を証明しろと言いたい」
「もしかしたら、自分は何も与えられてこなかったから、余計にそう感じるのかもしれないな。俺はこれまでのすべてを、自分の努力で勝ち取ってきた。だから周りとは見方が異なるのかもしれない。でも、この考えは変わらない。何もしていない選手を、これまでの実績がある選手より上のランクに置くことなんてできない。本当に無礼なことだと思う」