ドレイモンド・グリーン

「プレーオフ進出という目標を投げ出したりはしない」

10月30日、ウォリアーズのステフィン・カリーはサンズ戦の途中で左手首を骨折した。検査の結果、手術が必要となり、最低でも3カ月の戦線離脱が決まった。

カリーはサンズ戦の後半、接触プレーでバランスを崩して倒れたところにアーロン・べインズが倒れ込んでしまい骨折。そのままロッカールームに戻り、プレーを続けることはできなかった。ヘッドコーチのスティーブ・カーは、べインズが試合後のロッカールームを訪れて謝罪したことを明かしたが、同時に「試合では起こり得ること」とべインズを擁護している。

主力が抜けたチームは開幕から1勝3敗、そこからエースのカリーが長期離脱するのだからダメージは計り知れない。仮に復帰が来年2月中旬のオールスターブレイク明けとなれば、レギュラーシーズンの残り試合は27しかない。この状態で激戦の西地区8位以内をキープできるかどうか、プレーオフに進出するにしてもカリーのコンディションをどこまで戻せるかは未知数だ。

カリー不在のチームを引っ張ることになるドレイモンド・グリーンは『EAST BAY TIMES』の取材に「正直に言えば厳しい。ステフ抜きで戦うのは、ずっと難しいんだ」とコメントした。

こうなるとウォリアーズが今シーズンの戦いをあきらめることも考えられる。タンクして来年のドラフト有望選手を指名し、万全の状態に戻ったスプラッシュ・ブラザーズとともに出直しを図るというプランだ。ウォリアーズが現状を悲観的にとらえていれば、その選択肢もあり得る。

しかし、グリーンに現時点でその考えはない。「厳しいのは間違いないが、アジャストしてみせる。オフェンスにもディフェンスにももっとかかわるつもりだ。今いる選手たちはこれまでタイトルを取ってきたメンバーとは違うけど、一つのチームになろうとしている。だから『みんないなくなって一人ぼっちだ』とは感じない。厳しいけど、また別の挑戦だ」

「プレーオフ進出という目標を投げ出したりはしない」とグリーンは力強く語る。「この出来事はチームにとって大きな痛手だけど、コンディションに問題のない俺たちが『ああ、これでプレーオフはダメだな』なんて思うわけがない。俺たちは毎晩の試合で戦い、その結果で生きているんだ。コートに立ち、戦って、勝ち取るつもりだ」

1勝3敗、スプラッシュ・ブラザーズはいない。この状態からウォリアーズがどう巻き返すか。苦境に立ったチームを引っ張るグリーンのプレーに注目したい。