主力が下がった終盤にプレー、無得点に終わる
NBAプレシーズンゲームのグリズリーズvsホーネッツ。ホーネッツは新たな司令塔となったテリー・ロジアーがゲームハイの24得点を奪うとともに、こちらもゲームハイの8アシストとオフェンスを引っ張り、120-99で快勝を収めた。
グリズリーズにとっては3試合目のプレシーズンゲームだったが、NBAチームとの対戦は初。大物ルーキーのジャ・モラントを中心としながらも若手のテストという意味合いも強い試合で、ホーネッツに圧倒される結果となってしまった。
渡邊雄太にプレータイムが回ってきたのは第4クォーター残り7分を切った場面。この時点で87-106とチームの敗色は濃厚だった。いきなりコーナーにボールが届いて3ポイントシュートを打つチャンスが来るもトラベリング。ボールを受ける際のステップの基準が厳しく多くの選手がトラベリングをコールされる中、渡邊もその一人となった。
次は同じく右コーナーからドライブでアタック、接触を受けながらもジャンプシュートをねじ込んでバスケット・カウントをもぎ取ったかに見えたが、エンドラインを踏んだとしてノーバスケットに。リプレイを見れば誤審なのは明らかで、渡邊にとって不運なジャッジだった。
ディフェンスの注意を引き付けながらマイルス・プラムリーにパスを合わせてダンクをアシストするも、結果としては約7分間のプレーで無得点と1アシスト。最初の2つのプレーでターンオーバー2つを記録することになった。
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— NBA Japan (@NBAJPN) October 15, 2019
2ウェイ契約でグリズリーズとGリーグの傘下チームであるハッスルを行き来する立場の渡邊だが、昨シーズンの時点でGリーグで通用することは証明済み。今シーズンは何としてでもNBAで結果を出し、本契約を勝ち取りたいところだが、ここまではアピールするためのプレータイムを得ることにも苦労している。この試合でも、渡邊が投入された時にはジャ・モラントやブランドン・クラーク、ジェイ・クラウダ―、ジェイレン・ジャクソンJr.はすでにベンチに下がっており、主力どころとの相性を確かめることもできなかった。
もっとも、苦しいのはチームも同じ。新たな指揮官テイラー・ジェンキンズを迎えたが新たなプレースタイルは確立されておらず、まだ選手の技量や組み合わせを試す段階で、海外チームとのプレシーズンゲームでは連勝できても、NBAのチームが相手となると成熟度の差は明らか。そんなチーム状況だけに、渡邊も一つのプレーが立場を押し上げることもありそうだ。開幕までに残されたプレシーズンゲームはサンダー、スパーズとの2試合。チームとしても渡邊個人としても、ここで何とか良い兆候を得て開幕を迎えたいところだ。