「昨日と今日は全く試合になっていなかった」
新潟アルビレックスBBは開幕戦をアルバルク東京と戦い、初戦は59-87、2戦目は84-94と2連敗を喫した。
2試合を終えて五十嵐圭は「今まではA東京とやっていても試合になっていたのが、昨日と今日は僕の中では全く試合になっていなかった」と、自分たちの出来に厳しい評価を下した。
2戦目には初戦の課題を修正し、前半は互角の戦いを見せたが「こっちのシュートが入って、向こうが入らなかった。ただそれだけなので、前半が良かったというのは結果論です」と、手応えは感じられなかったという。
「ディフェンスの強度を上げるという部分では、前半は我慢しながらできた部分はありました」と、初戦から改善できたことは認めつつも、競ることのできない完敗を喫しただけに、その後は反省の言葉が続く。「後半に入って体力的なところが出ました。そこがやはりA東京の強さで、40分間同じことをやり続けるということ。昨シーズンのチャンピオンシップでもそうですし、チャンピオンチームとして強度の高いバスケットをしているところは、自分たちも見習わなければいけないと思います」
新潟も84点を取ったが、得点の取り方について「アシストからの得点が昨シーズンよりもかなり減っていて、単発の取り方になってしまっていました」と課題は尽きない。
「新しい新潟アルビレックスBBを見せていく」
この2試合を通して、五十嵐が新加入のニック・パーキンズと密にコミュニケーションを取っている姿が多く見られた。
「彼はとにかく一生懸命やってくれていますが、まだプレーの中で時間や点差をあまり考えていないところがあり、そこをコントロールしてあげないといけない」と、ルーキーだからこそ思いっきりプレーさせるところと、そうではないところの難しさについて触れた。
パーキンズは両試合ともに29得点とスタッツは残しているが、その得点はあくまでも個で取った得点だと五十嵐は指摘する。
「得点は取ってはいますが、自分たちのバスケットボールの中で取っているのではなく、個人で取っている感じです。チームとして得点を取っていかないと、勝利に繋がりません。それを分かってもらうためにも、試合中も練習でもコミュニケーションを取っていく必要があります」
絶対的な得点源だったダバンテ・ガードナーの穴を埋める存在であるパーキンズには、チームを引っ張る活躍が求められる。それと同時に五十嵐は、新たなチームを作ることを説く。
「今までのダバンテ・ガードナーのチームは、僕たちも忘れていかなければいけない。同じようなことをやっていても結果に繋がっていないのが現状です。新しい新潟アルビレックスBBを見せていくと自分たちも決めているし、もちろん今までとは違うチームになっています」
新生新潟として挑んだ開幕戦は連敗に終わった。それでも、まだ今シーズンは始まったばかりで、自分たちができた部分と、そうではなかった部分が明確になった。経験豊富な五十嵐が、若きエースをどのように引っ張って、今シーズンを戦い抜くのか注目だ。
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