渡邊雄太

良いところなく30点差の大敗「日本代表として恥」

バスケワールドカップ、グループリーグを3連敗で終えた日本は順位決定戦に回り、ニュージーランドと対戦した。

序盤にいきなり2桁のビハインドを背負った日本だったが、第1クォーターだけで17得点を挙げたニック・ファジーカスの活躍もあり、29-29と一度は追いついた。しかし、その後はディフェンスで支えきることができず、次々と3ポイントシュートを決められて81-111の大敗を喫した。

試合後、ミックスゾーンに来た渡邊雄太の表情は暗かった。「相手も遊んでましたし、日本代表として恥だと思います」と、試合を振り返る。

責任感の強い渡邊は八村塁が欠場した穴を埋めようとしていたが、結果的にその思いは空回りすることになった。33分の出場でフィールドゴール7本中1本成功の9得点。「僕自身、役割を全うしないといけないと思いながら入ったんですけど、チームとして全然何もできていなかったですし、それ以前の問題なのかなって」

ニュージーランドとは8月の強化試合では2度対戦し、1勝1敗に終わっていた。それだけに、ここまでの大差がつくとは予想できなかった。渡邊も同じで、「こんな試合になるほどニュージーランドとの差はないと思っていたので。向こうの方が勝ちに対してハングリーだった」と語る。

ニュージーランドがトランジションを強みとし、3ポイントシュートを多投するチームであることは分かっていた。それでも速攻から14点を許し(日本は2点)、3ポイントシュートに至っては、33本中18本(55%)を決められた。

文字通り完敗を喫し、渡邊は「正直このままでは日本に帰れない」と、悲痛な思いを口にする。「応援してくださっている方々もたくさんいて、代表合宿を一緒にやってきて最後に落ちたメンバーもいる中で、こういう試合は絶対にやったらいけないですし、選ばれた12人として相応しくないと思います」

目標の1勝が遠い日本は、9日に行われるモンテネグロ戦にすべてを懸ける。「説得力はないですけど、切り替えてやっていきたい」。覚悟を持って、渡邊はラストマッチへ臨む。