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レイ・アレンは『レジェンド』か『裏切り者』か……

フリーエージェントのゴードン・ヘイワードの獲得がまとまりつつあるセルティックスだが、ヘイワードと合意した4年1億2800万ドル約144億円というマックス契約分の資金をキャップスペースに確保しなければならず、ジェイ・クロウダー、マーカス・スマート、エイブリー・ブラッドリーら主力の放出を検討している。

球団社長のダニー・エインジが頭を抱えている今、ヘイワードがジャズ時代に着用した背番号20がもう一つの問題として浮上した。セルティックスの20番は、2008年の優勝に貢献したレイ・アレンが着けた番号で、2012年に彼が退団して以降は空いている。

思い入れのある番号なら他チームに移籍しても継続する選手は多いものの、功労者の番号ともなると簡単にはいかない。アレンの功績を称えて永久欠番化すべきか、それとも今後セルティックスを背負って立つヘイワードに与えるかを決断しなければならないのだが、前者には異論を唱える選手、ファンも少なくないだろう。

2007年にスーパーソニックス(現サンダー)からセルティックスにトレードされたアレンは、生え抜きエースのポール・ピアース、同じく大型トレードで加入したケビン・ガーネットと『ビッグ3』を結成し、チームに22年ぶりとなるNBA優勝をもたらした。

このままセルティックスでキャリア2回目の優勝を目指すものと思われたアレンだったが、2012年、2010年にレブロン・ジェームズ、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュによる『スリーキングス』を結成し、2年続けてプレーオフで敗れていたライバルチームのヒートへの移籍を決断。この移籍にピアース、ガーネットは激怒し、名門セルティックスに再び栄光をもたらした3人の関係は修復不可能な状態に陥った。

アレンの決断についてはいまだにファンの間でも議論に上るほど。そして、まだ気持ちを整理できていないガーネットは、自身がホストを務める『TNT』の番組にピアース、当時セルティックスに所属したラジョン・ロンド、ケンドリック・パーキンス、グレン・デイビスを招いたのだが、アレンだけはキャスティングしなかった。

ピアースとガーネットの番号が永久欠番となるのは間違いないが、アレンの場合、『裏切り者』というイメージがあり、その判断は難しい。そこに同じ番号を着けていたヘイワードが加入することになり、結論を出さなければならなくなった。

ジャズとのサイントレードの話し合いを続けているとも言われているが、数日中に話がまとまる可能性は高い。ダニー・エインジ球団社長はそれまでに『背番号20』問題にも決着をつけなければならない。

一難去ってまた一難とは、まさにこのことだ。