「これまでと立場が逆になっているところは責任を持って頑張りたい」

男子日本代表は、『FIBAワールドカップ2027アジア予選』Window3でアウェーの中国、韓国戦とタフなスケジュールを1勝1敗で終えた。この結果、4勝2敗で1次ラウンドを1位通過と、ノルマをしっかりと達成した。

3日の中国戦を19点差と快勝して迎えた6日の韓国戦、日本代表は第3クォーター途中に2桁のリードを奪いながら、韓国の前から激しく当たってくるディフェンスにミスを連発し、逆転負けを喫した。

先発出場で13得点4アシスト3リバウンドと攻守で奮闘した西田優大は、「今日のゲームに関しては、一つひとつのオフェンスや、ディフェンスローテーションがどうだったのかではない。最終的な局面ではフィジカルで負けない、リバウンドを取り切るといったところが勝敗を左右するとあらためて感じることができました」と試合を振り返る。

前任のトム・ホーバスヘッドコーチ時代から代表に呼ばれている西田だが、ホーバス体制での序列は高くなかった。『FIBAワールドカップ2023』ではメンバー入りするも出番はほとんどなかった(平均2.4分の出場)。『パリオリンピック』では選考漏れ。そして、若手中心で臨んだ昨年の『FIBAアジアカップ2025』においても、平均13.3分出場に終わったことが、彼の不安定な立場を何よりも物語っていた。

だが、桶谷大ヘッドコーチに変わり、西田は今回もWindow2に続いて先発出場を果たし、この4試合全てで24分以上のプレータイムを記録した。特に今回はコンディション面からプレータイムの制限が決まっていたとはいえ、ホーバス体制では西田より明らかに序列が上だった比江島慎や、富永啓生と比較しても彼らよりも多くの出番を勝ち取った。

「マコさん(比江島)や啓生がいるのは、すごく心強いです。ワールドカップなどと違い、これまでと立場が逆になっているところは責任を持って頑張りたいです」

このように語る西田は、今回の連戦での自身のプレーをこう総括する。「求められるモノに対して、しっかりと応えていかないといけないです。ディフェンスではフィジカルレベルをもう一段上げないといけない、オフェンスではポイントガードが苦しい時間帯でもう少し起点になってやれればと思いました」

今の日本代表でオフェンスを担当するライアン・リッチマンアシスタントコーチ(アルバルク東京ヘッドコーチ)は、昨シーズンまでシーホース三河で3年間一緒に戦っており、西田は指揮官のやりたいことを代表メンバーで誰よりも熟知している。そして、ディフェンスについて桶谷ヘッドコーチが、「ダブルユウダイ(馬場優大、西田)は、ディフェンスのフィジカルなところでしっかりやってくれています」と称えるほど大きな信頼を勝ち取った。

西田の攻守における重要度はこれまでよりも明らかに増している。だからこそ、今の代表で彼にはもっと中心選手として周囲を引っ張っていく、良い意味でエゴを出したプレーが求められている。この点については西田も「タレントが揃っている分、欲を出すのは非常に難しいですが、そこに順応したいです。(自分が中心という)意識を持たないといけない時間帯もあるとは感じています」と、自身のさらなるステップアップを必要と感じている。

ここ4試合のプレーで、西田はついに日本代表で主力のポジションを確固たるモノとした。8月末に行われるWindow4では、本人も意識する中心選手としてチームを牽引する時間帯を増やしてほしい。その役割を担うにふさわしいパフォーマンスを西田はしっかりと見せている。