比江島慎

代表ならでのヒリヒリとした雰囲気に「懐かしい感覚です」

FIBAワールドカップ2027アジア予選』Window3のアウェー中国戦を前日に控え、男子日本代表は試合会場で練習を行なった。12名のロスター枠を上回る人数が帯同している中、Window3に向けた強化合宿で202411月以来となる代表復帰を果たした比江島慎も順当に遠征メンバーに選ばれた。

先月行われた強化合宿のメディアデーで取材に応じた際に比江島は、オフ明けでコンディションを取り戻している最中だと明かした。そして現状について、「ある程度までは持ってこられました。おそらくプレータイムは短いと思うので、その中でプレーできるくらいには整いました」と語る。

短い出場時間になると予想しているのは、自身の状態に加え、「西田(優大)にしても馬場(雄大)にしても安定感がありますし、外から見ていて日本のために良いプレーができていると感じます」と味方への厚い信頼があるから。今回の代表において自分の立ち位置を「流れが悪い時、短い時間でしっかりとリズムを整えることができたら」と、エースではなくサポート役と捉えている。

現在、日本は1次ラウンドグループB31敗と首位に立っている。しかし、明日の中国戦、6日の韓国戦に連敗すれば1次ラウンド敗退の可能性もあり、予断を許さない状況だ。代表ならではのヒリヒリした雰囲気に、比江島は「懐かしい感覚ですね」と率直な思いを語る。

「合宿中からずっと気を張っていなければいけないので、睡眠のほうもなかなか難しかったりします(笑)。ただ、それも含めて懐かしいなっていう感じです」

見方を変えれば、ここまで張り詰めたメンタルになるのは、比江島が強い覚悟を持って代表復帰を果たしたことの何よりの証だ。数々のプレッシャーのかかる修羅場を経験していたベテランは、「出ている時間は100%、120%の力でしっかりプレーしないといけない。1つのミスで状況が変わってしまうゲームになると思います」と明日の試合に向けて気を引き締める。

今の比江島は、本人も認めるように準備万端というわけではないし、こういった状況で試合に臨むことはわかっていた。それでも桶谷大ヘッドコーチの復帰要請を快諾したのは、「求められたことが一番大きいです。プレッシャーはありますけど、期待に応えたいです」という熱い気持ちによるモノだ。

おそらく明日の試合、比江島が中心としてフル稼働することはない。だが、たとえ10分でも比江島がらしさを発揮し、日本に勢いを与えられるかは勝敗の行方に大きな影響を及ぼすことになるはずだ。