最年少選出の後藤音羽との意外な縁
バスケットボール女子日本代表は第2次強化合宿を開催し、9月にベルリン(ドイツ)で行われる『FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026』に向けて強化を進めている。
アメリカでのトレーニングキャンプ以来の招集となった山本麻衣は第1次強化合宿に参加せず、ラトビアとの国際強化試合のメンバーからも外れた。外から代表を見る期間を経て、若手の台頭が目立つ現在のチーム状況についてこのように語った。
「若手とベテランの選手たちが合わさって、新しい感じの日本のスタイルだったと思います。若手の選手もどんどん伸びてきていますし、先輩方が良い雰囲気を作ってくれて、みんなも思い切ってプレーできているのかなと、外から見て思っていました」
結果的に日本はワールドカップ予選を勝ち抜き、本戦出場を決めたが、当時のチームの雰囲気は決して良くなかったという。それでも、代表活動を重ねるにつれてチームはまとまっていき、山本もその悪い印象がなくなったと話した。
「以前は練習の雰囲気も良くないというか、もう少し盛り上げられる、良い練習ができるんじゃないかと思ったのを覚えています。でも今回の合宿に入ってみると、そういう雰囲気が全く感じられなくなりました。自分が引っ張っていこうと思っていたところを、逆にみんなに盛り上げられている感じがあります」
チームの変化を敏感に感じ取った山本だが、自身の立ち位置も若手から中堅へと、徐々に変わってきた。「列に並ぶのも最後の方だなって思ったり、本当に若手がたくさんいるなって」と笑うが、「今まで経験してきたことをすべて惜しみなく伝えていけたら」と、彼女たちの成長を願っている。
若手について話す中、山本はチーム最年少の後藤音羽との意外な縁も明かした。山本の母と、JBL時代に2度のMVP受賞歴がある後藤の父、後藤正規が以前からの知り合いだったという。「母が小さい時から『この子、知り合いだよ』って言っていて、お互い知ってはいました」
しかも山本は、正規氏のプレー映像を見て学んだ経験もあったという。「ビデオとかDVDを貸してもらって、後藤さんのシュートのミートの足とかは見て学んだ部分があります」。そして「この合宿に来る前に、正規さんから『娘をよろしくね』みたいな感じで言われたので、2人で頑張れたらいいなと思います」と続けた。
若手を導く立場へと変わりつつある山本だが、競争の世界に身を置く選手としての鋭さも失っていない。山本はこの合宿に参加する前に渡米し、約3週間のワークアウトを行った。それは日本では経験できない環境がそこにあるからだ。山本は「自分の成長の幅を引き出してくれる感覚が心地良い」と言い、自身を高め続けている。
「日本でももっと成長できると思うこともあるんですけど、対日本人でやるのと外国人とやるのとでは能力も違います。自分の限界を決めないで教えてくれることがすごく必要だと思っていて、そういうのを求めて、できたら毎年アメリカに行きたいと思っています。今できていることをもっと磨くのもそうですけど、それでもまだ足りない。自分にまだ伸び代があるということを、毎年気づかせてくれます」
若手ではなくなったからといって、挑戦者でなくなったわけではない。26歳の山本は経験の還元と、自らのスキルアップを両立させ、日の丸を背負う。
