トレイ・ヤング

「勝つために何をすべきかだけを考えるオフにしたい」

ウィザーズのトレイ・ヤングは2021年にホークスと結んだ5年2億1500万ドル(約320億円)の契約の最終年を迎えようとしている。年俸4900万ドル(約74億円)の契約最終年はプレーヤーオプションで、ヤングはこれを破棄してフリーエージェントになる意向だと『ESPN』が報じた。

もっとも、これは既定路線だ。ホークスは昨年オフの時点でヤングとの契約延長を見送った。マックス契約を結んだ後にヤングがチームの成績を上げられなかったことで、ホークスはジェイレン・ジョンソンを中心とする新たなヤング・コアへの切り替えを図り、今年1月にCJ・マッカラムとコーリー・キスパートとのトレードに合意した。ウィザーズは契約延長をした上で若いチームを引っ張ることを期待して、ヤングを獲得している。

長らく勝てていないウィザーズはサラリーキャップに余裕があったが、ヤングとアンソニー・デイビスにかなりのキャップを割くことになり、今は安価なルーキー契約のアレックス・サー、キーショーン・ジョージ、バブ・キャリントン、ビラル・クリバリーが新たな契約を結べば、その余裕は全くなくなる。

ヤングは5年2億8000万ドル(約420億円)前後になるであろうマックス契約を要求すると思われるが、これは数年後のウィザーズにとっては大きすぎる負担となる。年俸を抑え、3年か4年で長期的なキャップスペースの柔軟性を保ちながら彼を残す交渉をすることになるだろう。

どのラインでヤングが納得するかは交渉の進展次第ではあるが、現在の市場で彼にマックス額を提示するチームはないと見られ、ヤング自身もブレイク前夜の若手が各ポジションに揃うウィザーズを引っ張る立場を望んでおり、どこかのラインで合意に至るだろう。

彼自身はシーズン終了の会見で、あくまで残留を視野に入れて「このチームに加入する時点で、このチームにレガシーを築くことを目標にしていた。僕は自分が自分らしくプレーできるチームに行きたかったし、同時に何か特別なもの一部になりたかった。ここにはそのチャンスがあると思っている」と語っている。

「シーズンが終わっても若いチームメートとはノンストップで連絡を取り続ける。少しは休暇を取って気持ちを切り替えるけど、すぐにバスケに戻るつもりだ。明日から試合をしてもいいぐらい、僕はバスケに飢えている。練習はずっとやるし、そこにチームメートもできる限り巻き込んでいきたい。過去がどうだったか、周囲にどう見られているかは気にせず、勝つために何をすべきかだけを考えるオフにしたい」

ヤングはキャリア8年目のシーズンに初めての移籍を経験した。ホークスで『チームの顔』を務めることにプライドを持っていた彼は、新たなモチベーションを必要としており、それをウィザーズで見いだした。ウィザーズと彼のエージェントによる契約交渉は一筋縄ではいかないかもしれないが、ヤング自身はウィザーズを強豪復活へと一気に導くことだけを考えているはずだ。