「チームに貢献できるなら、労力を惜しむことはない」
ホークスはホームに戻ってのプレーオフ第3戦をCJ・マッカラムのゲームウィナーで制し、ニックスに対して2勝1敗とリードを奪った。
ベテラン揃いのニックスが48分間の中でエネルギーを出せる時間帯と出せない時間帯のアップダウンが激しかったのに対し、若いホークスは試合が進むにつれてプレーの強度を増し、それがクラッチタイムに噛み合った。
ジェイレン・ジョンソンが強気の攻めからクラッチショットを連発し、ニキール・アレクサンダー・ウォーカーは執拗なマークでジェイレン・ブランソンのスタミナを削った。ダイソン・ダニエルズはプレーオフになってずっとシュート不調だが、それ以外の仕事はすべて高いレベルでこなしている。オニエカ・オコングは高さで優位のあるニックス相手に身体を張り、最後のポゼッションではブランソンとの1対1でシュートまで持ち込ませなかった。
劣勢から立て直す試合展開を作り出したのはシックスマンのジョナサン・クミンガだった。第2戦の19得点に続き、今回は21得点を記録。ベンチから出ると常にアクセル全開でリムを攻め、貴重な得点をもぎ取っていく。ニックスの選手たちの運動量が落ちた第4クォーター、クミンガはダニエルズに代わってクラッチタイムも任され、チームに勢いをもたらした。
ホークスを率いるクイン・スナイダーは「試合ごとに求められる役割は異なるが、それが何であれ心血を注ぐ。どんな要求も受け入れて、チームに活気を与える。今日はオフェンス以上にディフェンスでチームを盛り立ててくれた」とクミンガの働きを称えた。
そしてマッカラムは「彼は僕と同じぐらいプレーオフでの経験がある。僕にはない優勝経験もある。トレードで良い環境を見付けられて良かった」と語る。
マッカラムとクミンガは、シーズン途中にホークスに加入した。トレイ・ヤングの放出でチームは解体に向かうと思われていたし、マッカラムは賞味期限切れの選手、クミンガはウォリアーズを事実上の戦力外となって放出されたと見られていた。しかし、そんな見方とは逆の方向へと事態は進む。マッカラムはクラッチプレーヤーの本領発揮、クミンガは攻守に爆発的な能力を見せ、ホークスはニックス相手にリードしている。
2 GAMES.
2 DEFENSIVE SEQUENCES.
2 HUGE WINS FOR THE HAWKS.Thanks to their defense down the stretch in Games 2 and 3, the @ATLHawks have taken a 2-1 series lead over the Knicks 👀
Game 4: Saturday, 6:00pm/et, NBC and Peacock pic.twitter.com/tMW0eXtQxn
— NBA (@NBA) April 24, 2026
ウォリアーズを率いるスティーブ・カーは、言葉でクミンガの才能を称えはするが、彼の出場機会を削り続けた。高度なチーム戦術を遂行できない、というのがその理由だった。そうして流れ着いたホークスにこれだけフィットするのは予想外だったし、ウォリアーズがたどり着けなかったプレーオフの舞台で、彼は攻守にチームを盛り立てている。
2月の加入からここまであっという間の出来事に思えるが、その間にきっちり積み重ねた成果であることを彼は誇った。「物事には時間がかかる。新しい環境に飛び込んでいきなり結果を出すのは不可能だ。だから僕はチームメートと一緒に過ごす中でお互いを知り、多くを学んできた。それが今に繋がっているし、今もチームから学んでいる」
「プレーオフで勝つには本当に細かい部分に集中する必要がある」とクミンガは言う。「一つひとつのプレーをいかに確実に遂行できるか。ターンオーバーをした時にどれだけ早く守備に意識を切り替えられるか。ほんの小さなプレーに対しての集中をとにかく切らさないこと、チームで団結することが大事になる」
そんな言葉を体現したのが、マッカラムのジャンプシュートで勝ち越した後、残り12.5秒を守りきったポゼッションのプレーだ。最初はタウンズをマークしていたクミンガは、ボールを持つジョシュ・ハートにスイッチして対応し、パスを受けたブランソンがオコングとの1対1を仕掛けると、すぐさまダブルチームに飛び込んだ。オコングがリムへの道を塞ぐと、次の瞬間にはクミンガがパスを出すコースも消す。無理に出したパスをハートが押さえきれずにファンブルすると、クミンガはそこに飛び込んでスティールに成功。シュートを打たせないまま守りきった。
「プレーオフで勝つには犠牲が必要となる。他の人がやらないような些細なプレーがどれだけ大事か、僕はそういう状況を何度も経験してきた。最後のスティールも、あのルーズボールに飛び込むのは些細なプレーかもしれない。でも、それでチームに貢献できるなら、その労力を惜しむことはない。ただ勝ちたい一心なんだ」
