6年間でのプレーオフ進出は1回に留まる
ブルズを6シーズンに渡って率いたビリー・ドノバンが、ヘッドコーチの座を降りることが明らかになった。
現地4月22日、ブルズはドノバンの退任を発表。驚くべきはこの決断が解任ではなく、ドノバン自身の意思によるものだという点だ。球団側は当初からドノバンの続投を強く希望しており、オーナーのジェリー・ラインズドルフは「残留は疑いようのない既定路線だった」と明かしている。しかし、フロントオフィスの刷新という過渡期にあるチームの将来を案じ、ドノバン自ら身を引く道を選んだ。
2025年の殿堂入りが内定しているドノバンは、サンダー時代を含め11シーズン連続でNBAの第一線で指揮を執ってきた。ブルズでの6年間はプレーオフ進出が1回に留まるなど、かつての黄金時代の再来を願うファンにとっては苦しい時期となったが、フロントは一貫して彼の指導力を高く評価していた。
実際、今オフにアルトゥラス・カルニショバス(前副代表)らを解任した後も、マイケル・ラインズドルフCEOは「ビリーに納得しない者は、次期リーダーの候補にすらならない」と断言していたほどだ。
しかし、ドノバンはオーナー陣との会談を経て、自身の契約オプションを行使しないことを決断。自身の地位にしがみつくのではなく、これから招聘される新たなフロント責任者に、コーチ人事を含めた完全な裁量権を与えるべきだと考えた。「新しいリーダーが、自身の考えに沿ってスタッフを編成できるようにすることが、ブルズにとって最善の利益になると信じています」
現在60歳のドノバンは、今後もコーチングキャリアを続ける意向を示している。その実績と誠実な人柄から、ヘッドコーチ不在の他チームにとって最優先のターゲットになることは間違いない。
ドノバンは声明をこう締めくくっている。「このコミュニティと組織への感謝の気持ちは永遠です。素晴らしいオーナーの下で働けたことは幸運でした。過去6年間の選手やスタッフにも多大な恩恵を感じています。皆さんはブルズを前進させるため、日々私と肩を並べて戦ってくれました。そしてブルズファンの皆さん、あなたたちのエネルギーと情熱、揺るぎないサポートは、リーグでも類を見ないホームコート・アドバンテージを与えてくれました」
指揮官を失ったブルズは、文字通りゼロからの再建を余儀なくされる。すでにティンバーウルブズのマット・ロイドGMやピストンズのデニス・リンゼイら、リーグ屈指のフロント人材への面接許可を取り付け、5月中旬のドラフトコンバインまでには新たな意思決定者を指名する方針だ。
