ドノバン・ミッチェル

プレーオフで対戦濃厚な相手に「望むところさ」

キャバリアーズはトレードデッドラインにジェームズ・ハーデンを獲得して以降、19勝8敗と快調に勝ち星を伸ばしている。直近も好調ではいるが、下位でもはやモチベーションを失ったチームとの対戦が多かっただけに、現地4月8日と10日に行われるホークスとの連戦は、プレーオフに向けてチームの実力を試す場となる。

このところのキャブズは主力選手を順番に休ませてコンディションの回復に努めていたが、連戦の初戦となるこの試合は違った。ベストメンバーをコートに送り出し、若く勢いのあるホークスに真正面からぶつかった。

立ち上がりはキャブズが優勢だったが、第2クォーターに入ると3ポイントシュートが当たり始めたホークスに逆転を許す。それでも第3クォーターには44-20と攻守ともに圧倒し、第4クォーターにはホークスの猛反撃に遭い、何度も1ポゼッション差に詰め寄られながらもリードを保ち、122-116で勝利した。

東カンファレンスの4位と5位の両者は、このまま行けばプレーオフのファーストラウンドで対戦する。「それが分かっているから、両チームとも相手にメッセージを送ろうとしていた。互いに闘争心を出していったけど、望むところさ」とドノバン・ミッチェルは語った。

先のグリズリーズ戦を欠場して休養十分のミッチェルは、いつも以上にアグレッシブなプレーを見せて、フィールドゴール19本中12本成功の31得点でチームを引っ張った。

体力を温存するのではなく、エンジン全開のプレーを見せたことを「もうその時期だからね」とミッチェルは説明する。「82試合続けてこんなプレーはできない。1週間か2週間で潰れてしまうと思う(笑)。僕はサイズがあるわけじゃないから、身体を張り続けるのは大変で、バランスを取る必要がある。でも今はエバン(モーブリー)が驚異的なプレーをして、メンバーが揃ってきた。だからこそ僕はアグレッシブに攻めることができる。僕がリムを攻めれば相手の注意を引き付けられる。ダブルチームにも来る。そうすればキックアウトからチャンスを作れるし、他の選手のプレーを助けられる」

キャブズは昨シーズンは64勝で東カンファレンスの1位シードだった。そこからは大きく後退したが、シーズン途中にダリアス・ガーランドを放出してハーデンを獲得する大きな変化があり、ケガ人が出る中でローテーションをやり繰りしながらチーム力を高めてきた。それがこの時期に良い自信に繋がっている。

「僕らは一度も疑わなかったよ。メディアの皆さんは何度かこのチームを疑ったと思うけど(笑)」とミッチェルは言う。「僕たちは新たなチームの形を理解し、構築し続けている。新しいタレントを加えてケミストリーを築くには時間が必要だけど、今はそれぞれの役割が明確になってきている。ジェームズはもちろん、デニス(シュルーダー)やキーオン(エリス)もそうだ。ケニー(アトキンソン)は誰を起用するかの選択に頭を悩ませるだろうけど、今この時期にコンディションが良く、戦い方がはっきりしているのはチームにとってはプラスでしかないよ」

ミッチェルとハーデンはどちらか1人でもチームを勝利に導くことのできるエースであり、まだコンビを組んで2カ月だが相性の良さを見せている。モーブリーはコンディションが整ったことで爆発的な力を毎試合出せるようになった。ジャレット・アレンはケガを抱えながらのプレーを強いられているが、それでも状態は良くなりつつある。シーズンを通してケガの多かったロールプレーヤーたちも、マックス・ストゥルースがようやく復帰して調子を上げており、シュルーダーとエリスもチームに馴染んだ。

「戦力的にはNBAファイナル進出も可能なチームだろうけど、そこには何の意味もない。すべてはコートに出て勝ち取らなければならない。僕がこのチームに来てから、プレーオフではニックスに、セルティックスに、ペイサーズに負けている。すべて自分たちの力を出しきれなかった結果だけど、それを成長に繋げてきた。大きな舞台で負けたからこそ学べることがある。その経験が今回のプレーオフで役に立つと信じているよ」

「とにかく、僕は4月が大好きなのさ」と言ってミッチェルは笑った。「暖かくなって、オープンカーの屋根を開けてドライブができる。バスケを楽しみ、野球観戦もできる。一年で一番好きな時期がやって来たんだ」