コービー・ホワイト

古巣ブルズに「夢を叶えてくれたチームの成功を願う」

コービー・ホワイトはNBAキャリア7シーズン目の途中に自身初のトレードを経験した。慣れ親しんだブルズを離れてホーネッツへ。ふくらはぎを痛めている時のトレードだったためにデビューは少し遅れたが、移籍後初の試合はブルズ戦だった。

「僕がそう計画したわけじゃないけど、運命みたいなものを感じる」と彼は言った。「移籍は初めてだけど、ケビン(ハーター)やブーチ(ニコラ・ブーチェビッチ)がトレードされていたから、自分の身に起きても驚きはない。チームは勝てていなかったから、何らかの変化を必要としていた。フロントが最善だと思って判断したのであれば、僕はそれを尊重する。NBAでプレーするという僕の夢を叶えてくれたチームの成功を願うよ」

ブルズは彼との契約延長を嫌って放出を決めたが、「感謝しかないんだから、復讐なんて考えていない」と語ったホワイトは、古巣相手にベンチから15分の出場で10得点を記録。移籍から3試合目となった現地2月28日のトレイルブレイザーズ戦は、彼にとって初めてのホームゲームで、ここで彼は21分間で20得点を稼ぎ出し、109-93での勝利に貢献した。

新天地での3試合目にして「個人的なパフォーマンス云々よりも『楽しかった』が一番だ。プレーを心から楽しむことができた。それはチームのおかげでもあるし、観客のみんなのおかげでもある」とホワイトは語る。

「チームに合流してからプレーできるようになるまでの期間、プレーブックを頭に叩き込み、チームメートを客観的に観察しながら『自分がどうプレーすればフィットできるか』と考えたのがプラスになったと思う。人とボールが動き、クローズアウトを突くことを徹底的にするホーネッツのスタイルは、そのまま僕の強みだ。あとはトランジションで攻めるタイミングを見極めればいい」

ノースカロライナ州出身の彼にとってホーネッツは地元のクラブであり、再建から脱して高みを目指すチームへの移籍はモチベーションをかき立てられるものだ。ブルズはずっと再建期にあり、彼がプレーオフを経験したのは2021-22シーズンだけ。半年ごとに選手が入れ替わり、ホワイトの役割も変わり続けた。

ホワイトは「ブルズのメンバーも大事な仲間であることに変わりはないけど」と、お人好しの彼らしい前置きをした上でこう続ける。「ベテランが多い時期もあれば中堅が増える時期もあって、3つか4つの異なるチームにいたような感覚だった。でも、ここでは26歳の僕がベテランで、若い選手たちはバスケへのストレートな愛情でいっぱいだ。それに、ラメロ・ボールのそばにいると自然にハッピーになれる。彼は自分の人生を楽しみ、その喜びを周囲に伝えている。他の仲間たちも本当に良いヤツだ。ライアン(カルクブレンナー)だけシャイで、まだ僕がイジって殻を破ろうとしているところだけどね(笑)」

地元に戻って最初のホームゲームでは、うれしい来訪者もあった。ノースカロライナ大で彼を指導したロイ・ウィリアムズだ。「そっちに行くと電話をもらったけど、その後にノースカロライナ大の試合にも行くと言っていたから挨拶程度だと思っていたんだ。コートサイドに座っていたのには驚いたよ」とホワイトは笑顔を見せる。

「大学を離れてから6年か7年たっているのに、偉大なコーチが今でも連絡をくれる。トレードが決まる前後から、僕のことをずっと気に掛けてくれていた。僕らの関係はバスケを超えたもので、人生の苦しい時や転機にはいつも彼がそばにいてくれる」

ホワイトはその関係性をありがたがると同時に、他にも広げようとしている。彼がプレーしたグリーンフィールド高校は、ブレイザーズ戦が行われた日の夜に州大会の決勝を控えていた。「僕らは州大会での優勝を成し遂げられなかったから、是非勝ち取ってほしいね。今年のチームは本当に強くて、初めて全米ランキングにも入った。今の彼らならやってくれるだろう。今から行けば間に合うから、僕も見に行くよ。恩師のロブ・ソルターにも会いたいしね」

ホーネッツはホワイトを獲得する一方でコリン・セクストンを放出し、マイク・コンリーはウェイブした。ラメロとコン・クヌッペルのバックコート・コンビを支える存在として、またベンチからの得点源としてホワイトに大きな期待を寄せている。そしてホワイトは、故郷のチームでやる気満々だ。初めての移籍は簡単ではなく、またケガも抱えていたが、ホワイトは新天地で順調なスタートを切った。