ミスが相次ぎ接戦に持ち込まれるも、最後に競り勝つ
7月12日、チャイニーズ・タイペイにて開催される国際招聘試合の『ウィリアム・ジョーンズカップ』が開幕。この大会に若手中心のチームで臨んだ男子日本代表は、初戦でホストチームのチャイニーズ・タイペイAと対戦し、77-75で競り勝った。
先発は安藤誓哉、安藤周人、張本天傑、橋本晃佑、シェーファー・アヴィ幸樹の5人。序盤は互いに重たい展開となり拮抗するが、日本は早めのメンバー交代を繰り返しながらアグレッシブさが増し、橋本の外角が高確率で決まって先行する。
ミスコミュニケーションからマークマンを見失うことが多々あり、3ポイントシュートを連発される。それでも崩される場面はほとんど見られず、テーブス海や安藤誓哉がリズム良くオフェンスを構築し、43-30と2桁のリードを奪って前半を終えた。
それでも後半開始2分、ゴール下で強引にシュートに行こうとした相手選手の肩がアゴに入って倒れたシェーファーがコートを去ったのを機に、ディフェンスのバランスが崩れる。失点に繋がる軽率なターンオーバーを連発し、0-10と走られリードを失った。
一時は逆転を許した日本だったが、ニカ・ウィリアムスのバスケット・カウントで悪い流れを断ち切ると、トランジションからフリースローを獲得し、何とか踏み留まって最終クォーターへ。平均199cmの日本は、確実にディフェンスリバウンドを保持してセカンドチャンスポイントを許さず、リードを保つ。だが、横の動きにフットワークでついていけず、3ポイントシュートを簡単に打たせてしまう場面が多く見受けられた。
迎えた終盤、相手に3ポイントシュートを連発され猛追されるが、安藤周人がお返しとばかりに連続で3ポイントシュートを沈めて突き放す。日本が2点リードで迎えた残り5秒、同点を狙ったチャイニーズ・タイペイのバックシュートが外れ、日本が辛うじて逃げ切った。
3ポイントシュート5本を決めた安藤周人がチームハイの20得点を挙げ、ストレッチ4としてシュートタッチの良さを見せた橋本が17得点と続いた。サイズ優先での選手選考が功を奏してリバウンドは43-33と上回ったが、その一方でターンオーバーでは15-4とミスが目立ち、そのミスが失点に直結するケースが多かったことで接戦となったのは次戦以降で修正すべき点だ。
シェーファーに続き、渡邉飛勇も足を痛めた場面があったが、サイズアップされたメンバーによるダイナミックなバスケットは、粗削りながら魅力がある。実戦を重ねることでチームの結び付きはより強くなるはず。チーム一丸となってバスケットの質と結果の両方を追求してほしい。
ジョーンズカップ2019 男子日本代表チーム13名
1 コー・フリッピン(SG / 千葉ジェッツ)
3 安藤誓哉(PG / アルバルク東京)
5 テーブス海(PG / ノースカロライナ大学ウィルミントン校1年)
13 安藤周人(SG / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
15 星野曹樹(SG / 白鷗大学4年)
21 橋本晃佑(SF / 宇都宮ブレックス)
25 平岩玄(PF / 東海大学4年)
28 ニカ・ウィリアムス(C / 秋田ノーザンハピネッツ)
29 中村太地(PG / 法政大学4年)
30 小川春太(SF / マサチューセッツ工科大学 進学予定)
32 シェーファー・アヴィ幸樹(C / アルバルク東京)
34 渡邉飛勇(PF / ポートランド大学2年)
88 張本天傑(SF / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
[ヘッドコーチ]エルマン・マンドーレ