
「遠慮せずに思い切りよく自分の良さを出せれば」
1月29日に『Bリーグドラフト2026』が開催され、全体2位で茨城ロボッツから指名を受けたのが、東海大2年の赤間賢人だった。ドラフトに招待された選手がスーツで登場する中、赤間は一人、オーバーサイズのジャケットにワイドパンツと一線を画す装いで登壇。その格好からも他とは違った雰囲気を醸し出し、Bプレミアへの挑戦については芯の強い言葉で返すなど、20歳とは思えない落ち着きを放っていた。
赤間は福岡県出身で高校は静岡県の雄である藤枝明誠に進学。世代屈指のスコアラーとして成長を遂げ、ウインターカップでは2年連続でチームをベスト4に導き、東海大の門を叩いた。東海大でも1年生から主力としてプレーをして、今年度の『関東大学バスケットボールリーグ戦』では、チームを準優勝に導き自身も敢闘賞に選出された。赤間がドラフトにエントリーしたのは12月17日のことだった。
リーグの環境が変わり、同期や周りの選手がプロに挑戦を表明して活躍する中で自身にも迷いがあったが、その状況下で相談できたのは自身も所属した『WATCH&C ACADEMY』の代表を務める青木康平だった。福岡でアンダーカテゴリーのアカデミーをを運営し、数々のプレーヤーを輩出している青木から「大学に入る前からプロに行ける」と太鼓判を押されていたが、「しっかりと実力を見て現実的な部分で良いアドバイスをもらっていた」と、このタイミングでのエントリーになった要因の一つであることも明かしてくれた。
指名を受けた茨城は今シーズン、9勝26敗(第21節終了時点)で東地区12位、主力のガード陣が相次いで負傷離脱と苦しい戦いが続くチームだ。しかし、赤間はチームに加入した自分を想像してこのように語る。「茨城はトランジションだったり、速いバスケットが特徴としてあるかなと思います。自分のアウトサイドで貢献できると思うので、遠慮せずに思い切りよく自分の良さを出せればいいかなと思います」

「挑戦できたということは非常に良い機会だった」
今回のドラフトでは1巡目指名は6名に留まった。総勢でも14名と招待された選手が指名を受けず控室に残る姿も映し出され、光と影のコントラストは色濃く脳裏に焼きついた。ドラフトを回避するために、今シーズンの途中にプロ契約を結んだ選手も数多く存在し、指名が少なくなることは大方の予想でもあった。様々な意見が錯誤するが、ドラフトの開催はこれからプロを目指す選手にとって大きな目標の一つになったに違いない。赤間も「今回、挑戦できたということは非常に良い機会だったと思います」と振り返る。
だが課題は多く残されている。1巡目も2巡目も総じて下位の順番を手にするクラブは指名を回避した。これは設定されたサラリーに見合う選手がいないことを暗に表している。その分、即戦力として期待がかかる1巡目指名の選手にはこれから大きな重責を背負うことになりそうだ。赤間もこのように語る。
「2位で選ばれたことはうれしいことですが、今後も(『2位指名選手』というラベルは)付いてきます。高い順位で選ばれて活躍できないということは、今の大学界にとっても良い印象を残せないと思うので、今後の自分の活躍が大事になってくると思っています。まずは自分がドラフトで選ばれた選手として、Bリーグに入って結果を残せるように頑張っていきたいと思います」
弱冠20歳の青年が語った言葉は、今後のドラフトの道標になるだろう。そして、赤間は自らの言葉を有言実行する覚悟がすでにできている。